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【第三章】第二部分

「「「「「いったいどこの誰、馬の骨折り損?」」」」

万感の反感を以て、四人同時に質問を幼女に激突させた。

「まるこの名前、森卵丸もりらんまる。おにいちゃんの宇宙的遠い親戚。今日、尾張学園に転校してきた。生徒会にも入る、よろしく。」

幼女らしい高い声には抑揚がない。それが幼さを演出している。

「そんなの、上様のお許しは出てないだろ!」

即座にかつえが猛犬のように噛みついた。

卵丸は上目遣いで、信永を見上げた。

「おにいちゃん、まるこは生徒会に入っちゃいけないの?グスグス。」

幼女の甘えた声が耳を衝く。卵丸は声とは異なり、決してグズってはおらず、無表情である。

「そんなことはありません。大丈夫です。正式な生徒会役員に就任していますので。」

信永の、生気のない眼と声に著しい違和感がある。

「信永会長、いったいどうしちゃったんですか?」

光秀奈は不安だらけの顔で、かつえに訊ねた。

「おねいさんにもさっぱりわからないよ。ふうう~。」

鼻の穴を全力で広げて、言葉を吐き捨てたかつえ。

「まるこ、肩が凝った。」

「はい。まるこ様。」

信永はうやうやしく、卵丸の背中越しに肩を揉んでいる。身長差があるので、マッサージ行為に問題はない。

「おにいちゃん、まるこのオッパイ、揉んじゃダメだよ。」

「わかっております、まるこ様。」

「でも、夜になったら、まるこ、許すかも。」

「ありがたきしあわせにございます。」

「「「「えええっ!」」」」

四人は驚愕するしかなかった。幼女風とはいえ、マッサージのやり甲斐は、胸部の強度に価値ありと見られる。

卵丸のおねだり的な攻撃は続く。

「まるこ、のど、渇いた。」

そそくさと、ジュースを取りに行った信永。その姿は異様である。

それもそのはず。信永は卵丸をお姫様抱っこしたまま、冷蔵庫に向かっているからである。

そしてジュースを飲ませている信永。


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