表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
77/107

【第二章】第四十七部分

「たい焼きをふたつ、もらおう。」

(信永会長はよほどお腹がすいてるのかな。)

そう思った光秀奈の顔色がみるみる変わってきた。なんと、危蝶は信永におねだりしている。それも古式ゆかしいベタなやり方で。

「織田信永様。せっかくワタクシにくださるのであれば、こうしてくださいませ。あ~ん。」

危蝶はエサを求める池のコイのように、口を開けている。

「あ~ん。」

なぜか光秀奈もフルフェイスの中で、埴輪のような穴あき顔になっている。

信永は光秀奈のリクエストに気づいたのか、たい焼きをもうひとつ追加しよう、と光秀奈に注文した。

信永は、受け取ったたい焼きをフルフェイスに近づけた。光秀奈は万全の受け入れ態勢を敷いた。つまり顔の部分を開いた。

「あ~ん。」

絵的には、信永はたい焼きを持った左右の手を、危蝶・光秀奈の両サイドに伸ばしている。

光秀奈は、怖いたい焼きを見ないようにと目を強烈に瞑り、匂いを嗅がないように息も止めている。

浮かれた気持ちありありの光秀奈を見た危蝶は、苛立った。

「こんなところにやってきてワタクシの邪魔をしようとするなんて、コシャクですわ。苦手なたい焼きを見ないように、としてますわね。ならばこうやってあげますわ。」

「あっ!織田信永様が服を脱ぎましたわ。」

視覚・嗅覚を閉ざしていた光秀奈は、聴覚が敏感になっていた。

「えっ?信永会長のヌード?見たい!」

視界のガードはあっさりと破られた。当然ながら目の前には天敵の存在。

「た、たい焼き、怖~い!」

『フルフェイス 吹っ飛ばされたら カブトムシ』である。

光秀奈の宇宙服の下は魔法少女コスだった。

「きゃあ~!」

「あ~れ~!」

光秀奈と危蝶は同時に、戦場から消えた。

この場に日吉はいなかったが、宇宙服の下を魔法少女コスにしたのは、日吉のアイデアだった。危蝶と信永のデートがうまくいかなようにセットしていたのである。

「おや、斎藤くんがいなくなったぞ。急用でもできたのか?仕方ないな。しかし、このたい焼きはうまいな。それにしても、好きな女子か・・・。」

信永は口を動かしながら、商店街を後にした。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ツギクルバナー
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ