【第二章】第二十八部分
「そんなの、嫌ですわ。それに、織田石油の後継者は、生徒会の実権を側近の副会長に握られて、ついでに下半身も握られて、牛耳られている傀儡政権だと言う噂があります。」
「その噂はパパも耳にしたことがあるよ。でも事実かどうかはわからない。それを言うなら、親の方から言うのもなんだが、きっちゃんだって、ほんのちょっとだけ派手なことが好きじゃない。」
「ソレはただの趣味ですから、お父様は口出し無用ですわ!」
「とにかく、織田石油との良好な関係構築は必要だよ。その布石として、きっちゃんには織田石油の御曹司が通う尾張学園への転校を命じるよ。拒否はできないよ。」
「ああ、ワタクシは、なんという悲劇的なヒロインなんでしょう。涙が止まりませんわ。よよよ。」
「きっちゃん、泣いてないし!」
「本当に悲しい時まで、涙は取っておくのですわ。」
「それはいつだ?」
「初めての時ですわ。」
「は、初めて!?そんなこと、パパは許さないよ!」
「なんて、冗談です。お父様には軽く反発してないと気がすみませんから。織田信永会長が傀儡ではないことは、先日の当社グループ旅館で直接リサーチ済みですわ。実に立派で、凛々しいイケメン殿方でいらっしゃいましたわ。容姿端麗、頭脳明晰なワタクシにふさわしい方でした。あとはワタクシの魅力、蝶のように舞い、パチンコのように大量玉出しさせて虜にしてしまいますわ。ワタクシは狙った獲物は、必ず仕留めてきましたの。ひいひいと役立たたずの、ひいジイサンまで、言わせて差し上げますわ。いや、ワタクシの進む道はそんなことではありませんわ。お父様の会社はあまりにちんぽけ。あっ、ちょっと言い間違えました、ちっぽけです。ワタクシがこの会社を大勃起、いや大勃興させるのです。そのためには企業統合も厭いません。小が大を飲み込むのですわ。恰好の相手が織田石油グループ。ですから、この転校が楽しみです。ホーホホッ。」




