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【第一章】第十七部分

「ふふふ。弾道という法律は曲がって解釈されるのでアリマス。憲法九条と同じでアリマス。水鉄砲とは、水の銃弾でアリマス。水は自由に方向転換できるでアリマス。」

「ちょっと、約束が違うよ。」

「約束なんてしてないでアリマス。そもそも約束は破るためのモラトリアムでアリマス。」

警察官は自由自在に曲がる銃弾を操って、光秀奈を追い込んでいく。水鉄砲の威力は拳銃以上で、すごく痛いが、光秀奈の防御力が高く、耐えている。

「次の攻撃は気持ちが盛り上がると硬くなるでアリマス。ポッキーモードでアリマス。」

「ぼ、いやポッキー!?」

危うく言い間違えそうになった光秀奈。それだけ追い詰められているということで、責められない。

それでも光秀奈は少しずつ攻撃を回避できるようになってきた。

「アナタのことをちょっとなめ回してましたでアリマス。」

光秀奈のからだは特に舐められたワケではない、念のため。

「ならばこうするのが本官の本懐でアリマス!」

警察官の撃つ銃弾は、長く固まり、槍のようになって、光秀奈を襲う。

光秀奈の全身は傷だらけになってきて、息も切れてきた。

「いい顔になってきたでアリマス。しかし、それ以上に、エンターテイメントを提供してくれてるでアリマス。」

「いったい、なんのことよ?」

背中を曲げて、右腕で左肩を押さえながら、光秀奈は警察官を睨み付けた。

「水鉄砲は水でできているでアリマス。つまり、衣服は濡れているでアリマス。繊維は水分を吸収すると透けてくるでアリマス。花柄、それは、チューリップでアリマス。上下を揃えているのは、コーデセンスがよいでアリマス。」

「きゃああ~!」

「本官は警察官でアリマス。ゆえに婦女暴行とかはしないのでアリマス。でも市民を視察して、眼力で刺殺することは厭わないでアリマス。うむ。まだ足りないでアリマス。透けたと言っても下着の模様がわかる程度では、視姦公務執行妨害を受けてる状態でアリマス。もっと激しく攻撃して、浸透圧を高めて、内容物解析レベルを上げるでアリマス!」

警察官は水鉄砲のトリガーを引く力を強めて、かつ引く頻度を増やした。強烈な弾道は光秀奈を目指して真っ直ぐに走っていく。それも光秀奈に当たる寸前で急カーブしてしまう。

そんな攻撃が何度も続いた。しかし、その後の攻撃は、外れる。

「どうして本官の攻撃が当たらないのか?まさか、これがモンスターの能力でアリマスか?」

光秀奈の表情は別人のようになっていた。

「これが能力?そんな安いものじゃないよ。」

声も低くなってドスが効いている。

「まさか、本官の射撃の腕が、実戦不足でナマっているということでアリマスか?」

「そういうことだよね。ナマっている本質を引き出してやったというだけだよ。」

「が~ん!」

警察官はガクリと膝を落とした。警察官は物理的な打撃を受けたわけではないが、ライフゲージが0になったのか、ゲームフィールドから消えた。同時に光秀奈の姿もなくなった。


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