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Third Frame / YUKI

RINと友達(2005)

作者:瑞城弥生
 転勤族の両親のおかげで通産四十五回目の転校を余儀なくされた佐伯倫子は、自分の通う高校が正真正銘のお嬢様学校と分かりショックを受ける。
 倫子は数ヶ月単位の転校を繰り返していたため、精神的トラウマから友達を作ることもが出来なくなっていて、必要以上に他人と接する事を無意識に避けていた。
 国の方針で全員が部活をする事になっていたから、倫子仕方なくはパソコン同好会を選んだ。友達のいなかった倫子はパソコンにはまり、今では自作機とマイナーOSを使っている。
 期待しないでコンピューター教室に向った倫子を迎えたのは、宇宙開発の第一人者である北山教授夫妻の娘、郁美だった。彼女はOSを自分で作ってしまうほどの腕ながら、小さくて可愛いかった。お嬢様学校だと馬鹿にしていたが、学園祭で三次元シュミレーションをやると聞いて驚いた。
 準備室の大きなコンピューターには、倫子の部屋で眠っているのと同じ雪の結晶のエンブレムが付いていた。
 郁美からそれ専用のOSを貸して貰った倫子は、帰宅後早速インストールしたが、再起動のとき不思議な現象に見舞われる。
 ディスプレイの中央に現われた光が部屋中に広がって、仮想現実の真っ白な部屋を作り上げた。その部屋には一人の少女いた。そこはとても居心地が良く、そのまま居付いてしまいそうに成る。
 その時部屋のパソコンから呼びかけられた。郁美が倫子の前に現われて、一緒に帰ろうと声をかける。迷っている倫子に郁美の「友達」と言う言葉が突き刺さる。
 仮想現実の居心地のよさよりも、郁美と過ごしたわずかな時間の方が何倍も素晴らしかった事に気づいた倫子は、郁美とともに現実の世界へ戻る。
 一月も経たないうちに倫子はまた転校することになった。郁美との別れを嘆く倫子に、郁美はいつかは別れがくる事と、離れていても友達で居られる事を諭す。
 いってらってゃいと見送る郁美との再会を決心して、倫子は部屋を後にした。

第12回電撃小説大賞応募作品 
注)短めです
2021/03/08 23:29
2021/03/08 23:30
2021/03/08 23:33
2021/03/08 23:34
2021/03/08 23:35
2021/03/08 23:37
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