第27話 漆黒の襲撃者
お城を出ると夕暮れになっていた。ダインたちは宿を取るため町の方へ歩いていた。
ダイン『はぁ、結局出ることになってしまった。しかし、皇子たちの警備はどうする?』
オーズ『どちらかの試合が無いときは、俺とダインかどちらかが警備すればいいだろ。』
フローラ『まあ、私もいるし。何とかなるでしょ。』
ダイン『まあな。しかしなんだたって暗殺者はわざわざ目立つ場所で、殺しを行おうとしてるんだ?闘技大会の会場じゃ目立つだろ。』
オーズ『そのことだが、暗殺者は頭が切れる奴だと思う。』
フローラ『どうして?』
オーズ『一見確かに闘技大会決勝戦なんて日に暗殺は、無謀なように見えるが、殺すには、実にお誂え向きなんだ。厳重に警備されている城内で狙うよりも、少しでも警備が薄い外の方がやりやすい。それに逃げるときも、観客に紛れてしまえば分からなくなる。激しい戦闘になったとしても観客の歓声で掻き消えてしまうからな。』
ダイン『ふ~ん…。そう言うものかぁ。』
オーズ『しかしもう夕暮れだ。早く宿を……。』
何かの気配に立ち止まるオーズ。
オーズ『ダイン!』
ダイン『ああ。どうやらお客さんみたいだな…。』
ダインも立ち止まると身構える。
ダイン『フローラはガスパー大臣と共に先に行ってくれ。』
フローラ『分かったわ…。ダイン、オーズ気をつけて。』
ダイン『ああ。任せておけ。』
フローラはガスパー大臣を乗せた馬車をつれてその場を離れる。
ダイン『何をこそこそつけてんだ。さっきから居るのは分かってんたぜ?出てこいよ。それとも背後から襲う卑怯者か?』
???『おや、ばれていましたか。流石はアヴァロンの騎士の方々なだけある。』
建物の影から独りのサングラスをかけた紳士風な男が出てくる。
???『先日は私の部下が大変お世話になりました。そのお礼をと思いましてね。』
ダイン『まさか!九龍団か!?』
???『三龍と申し上げます。以後お見知りおきを。と言っても、ここでお別れなんですが。』
ダイン『舐めるなよ!』
抜刀するダインとオーズ。対峙する3人。
三龍『こないのですか?では、こちらから行きますよ!』
三龍はダインに向かってくる。そして拳を振り上げる。
ダイン『チッ!』』
バキィ!
何とか剣で受け止めるダイン。蹴りを入れようとするが難なく後ろに飛んでかわす。
ダイン『今度はこっちの番だ!』
三龍に向かって走っていき横に薙ぐ。オーズも飛び上がって上から斬撃を加える。
三龍『無駄です。』
三龍はそれを難なくかわす。
ダイン・オーズ『『どぉりゃ!』』
ダインたちは幾度となく攻撃するがすべて交されるかガードされ、逆にカウンターが入る始末だった。
ダイン『ハァハァ。く、くそ。攻撃が当たらない!』
三龍『無駄ですよ。私には見えてますから。』
オーズ『な、なに!』
三龍『そろそろ終わりにしましょう。』
おもむろに三龍はサングラスを取ると、ダイン達を睨む。
ダイン『な、何だ?体が動かない?』
オーズ『お、俺もだ。』
三龍『体の自由は奪いました。トドメです。』
ダイン『く、くそ。』
三龍が最後の攻撃しようとしたとき!横から拳が飛んでくる。
どごぉ!
三龍はとっさにガードしたが数メートル吹っ飛ぶ。
ヘイ『やっと見つけたぞ!三龍!』
ダイン『ヘイ!』
三龍『くくく、見つかってしまいましたか…。まぁいいでしょう。目的は果たしました。流石にまだあなたを相手にするのは早い。これまでとしましょう。』
ヘイ『まて!逃げるのか?』
三龍『私には私の目的があるのでね。また会いましょう。』
三龍はすぅっと消えていった。
ダイン『ヘイ…。』
ヘイ『大丈夫か?二人とも。三龍が消えたがら、動けるようになったはずだぜ。』
ダイン『すまん。助かったぜ。』
ヘイ『この前の仮を返したまでさ。』
ダイン『三龍って言っていたな。』
ヘイ『ああ。奴こそが九龍団最高幹部の龍神将の一人。俺が探していた奴だ。』
ヘイはそう語った。




