第24話 宿場町にて
ダイン達が宿場町にたどり着いたのは、九龍団との諍いもあって、日がどっぷりとくれた頃だった。
ダイン『やっとついたぜ。』
ヘイ『すまなかったな。巻き込んだ形になった。』
ダイン『まあ気にするなよ。はやく、宿を取ろうぜ。』
オーズ『そうだな。』
一行は宿を探しながら歩く。
フローラ『ねえ、一つ気になったんだけど、あなたが言ってた三龍って?』
ヘイ『聞かれていたのか…。』
ヘイは少し考えたフリをして話をし始めた。
ヘイ『俺の故郷と言うか修業している所が倭仔山って言うんだが、そこいら一体を荒らし回ってるのが九龍団だ。その中でも最高最強の幹部を龍神将って言うんだ。その中の一人が三龍。分けがあってそいつを捜してる。』
フローラ『ふーん。そうなんだ。』
ヘイ『ところで、ダイン達は闘技大会にはでないのか?』
ダイン『ああ。俺たちは、アヴァロンの和平交渉の使いにの護衛だ。今のところは出る気はないよ。』
ヘイ『そうか。残念だったな…。お前とはいい試合が出来そうなんだが。』
ダイン『ははっ。それは次の機会だな。俺たちは、この国に用事あるから、護衛の仕事が終われば、帝都を出るよ。』
ヘイ『そうか…。ん?宿屋が見つかったみたいだな。』
宿屋を探していたオーズが走って戻ってきた。
オーズ『やっと宿屋を見つけたよ。この時期は闘技大会の観客や参加者で一杯になるらしい。』
ガスパー『おお。やっとか。』
オーズ『普通の5人一部屋の宿屋ですがよろしいですか?』
ガスパー『ウーム。野宿するよりもましじゃろう。仕方ないわい。』
オーズ『では。宿屋へご案内いたします。』
一行は宿屋へ向かっていった。
宿屋の裏庭
遅い夕食を食べふうっと一息ついてダインは宿泊室に戻ってきた。そこにはフローラが待っていた。
フローラ『あら。ダイン今風呂上がり?』
ダイン『ああ。』
フローラ『ねえ、少し、外で話さない?』
ダイン『?別にいいけど。』
フローラ『じゃあ行きましょう』
ダインとフローラは宿屋の裏庭に出た。そこはきれい芝を刈られた芝が一面に敷き詰められたら綺麗な芝生があった。満月に照らされ、きらきら光っていた。
フローラ『月がきれいな夜ね~♪』
ダイン『なにが聞きたいんだ?』
フローラはふぅっため息をついて、話し始めた。
フローラ『15年前何があったの?』
ダイン『15年前か…。』
フローラ『オーズが咄嗟にこぼしたでしょ?あなたがあわてて制止したけど。』
ダイン『……。聞きたいか?』
フローラ『ええ。仲間だし。苦しい事や悲しいことは共有したい。』
ダイン『……。15年前…。俺とオーズの故郷はウエストリアによって滅ぼされたんだ。』
フローラ『え…!』
ダイン『団長が言うには俺たち以外は皆殺しだったらしい。俺とオーズはそこでアイン団長に命を拾われ、育てられたんだ。俺たちはまだ小さくてなにもできなかった。』
フローラ『憎んでないの?ウエストリアを?』
ダイン『初めは憎んださ。だけど憎んでも失ったものは帰ってこない。だから失った人のためにも、今ある守らなければならない命の為に力を付けろとアイン団長に教えられた。』
フローラ『そうだったの…。素晴らしい人なのね。アイン騎士団長。』
ダイン『ああ…。』
フローラ『…。さっもう寝ましょ。明日も朝が早いし。お寝坊さんがここにいるわけだし☆』
ダイン『だ、誰がお寝坊さんだ!』
フローラ『クスクス…♪さぁだれぇかなぁ♪』
ダイン『もうっ。ね、寝るぞ!おやすみ!』
フローラ『クスクス。おやすみ!』
二人は宿屋に入っていった。
そして旅は九龍団の襲撃もなく、順調に帝都の入り口まできた。
オーズ『ここがウエストリア帝都だ。』
ダイン『やっとついたか。』
ヘイ『俺はここでお別れだな。』
ダイン『ああ。助かったよ。またどこかで会おう。』
ヘイ『ああ。その時は一勝負しよう。』
ダイン『もちろんだ!』
ヘイ『じゃあな。』
二人は握手を交わすとヘイは城門へと歩き出した。しかしこのときに交わした約束がすぐに実現することになろうとは、まだ誰も知る由もなかった。




