第51話 温泉宿 2
~孤児院~
子供『トッシュ兄ちゃんお帰りー。』
その少年はトッシュと呼ばれた。
トッシュ『おう。只今。ほら、今日の稼ぎだみんなで分けな。』
子供『ありがとー。』
?『トッシュ君…。』
奥から一人の少女が出てくる。
トッシュ『マリア。食料だ。しばらくは持つだろ。』
マリア『ありがと。』
マリアと呼ばれた少女は食料の入った袋を受け取り、奥に入っていく。
トッシュ『あんちゃんそこの椅子に座りなよ。』
ダイン『あ、ああ』
子供『トッシュ兄ちゃん遊ぼー。』
トッシュ『今からこのおっさんと大事な話があるから、また後でな。奥でおとなしくしてな。』
ダイン『おっさん……。』
子供『分かったー。』
トッシュ『さて…。おっさんが探してるのはこれかい?』
トッシュが懐から財布を取り出す。
ダイン『あーそれは!俺の財布!返せ!』
トッシュ『ほらよ。悪かったな…。』
ダインは財布をトッシュから受け取る。
ダイン『しかし何でこんなことをしてるんだ?スリは犯罪だぜ?』
トッシュ『俺だって好きでやってるんじゃねーよ。』
ダイン『だったら…。』
トッシュ『生きてくためには、スリや犯罪に手を染めるしかないのさ。』
ダイン『……。大人たちは何にやってるんだ?』
トッシュ『大人たちは俺たちのことは完全に見放してる。それどころか、汚いもの、ばい菌扱いだ。』
ダイン『……。』
トッシュ『俺は幼い妹や弟達を養うためにやってるんだ。あっちで今調理してるマリアだってそうさ。』
ダイン『…。役人には相談できないのか?』




