第43話 アインとシュヴァルツ
お互いの攻撃が交差したとき、覆面が剥がれ、シュヴァルツの兜が外れた。そこにはダインたちがよく知るアインの姿があった。また、兜がはずれた方は長い髪を束ねた女性であった。
実況者『覆面選手の覆面が裂けたー!その素顔はなんたる美形だあああぁ!』
ダイン『ア、アアアアイン団長!?』
オーズ『どうしてここに?と言うか何で闘技大会に!?』
ダイン『シュヴァルツって女だったのか…?』
シュヴァルツ『やはり貴様だったか…。アインよ』
アイン『ふっ。バレたらしょうがないな…。』
シュヴァルツ『貴様、何しにきたのだ?』
アイン『俺の弟子達がこの大会に出場するって使いがきてね。弟子達の成長具合を見に来たのさ。』
シュヴァルツ『ああ、アヴァロン王国からの出場者の二人か。おまえの弟子だったのか。』
アイン『まあ、そんな所だ。』
シュヴァルツ『さて、始めようか。』
アイン『そうだな。こんな場所でだべってても仕方ない。そろそろ本気でやろう。』
シュヴァルツ『ふっ。望むところだ!』
一旦飛び退き距離をとる両者。
シュヴァルツ『久しいなこうして貴様と刃を交えるのは…。』
アイン『戦場でなかったからよかったよ。』
シュヴァルツ『ふっ。同感だ。おしゃべりは此処までにしておこうか。』
アイン『そうだな。いくぞ!』
シュヴァルツ『来いっ!』
再び剣を構え直すとシュヴァルツに向かっていく。そして、一気にトップスピードに持って行く!
シュヴァルツ『縮地か!見えているぞ!』
シュヴァルツも一瞬にして姿を消す!
実況者『再び両者共姿が見えなくなったぞ~!剣戟の音だけが辺りに鳴り響く~!』
キィィン!
ガキィイン!
ヘイ『凄いな…。二人とも。』
ダイン『見えているのか?』
ヘイ『見えているというか、追っているて感じかな。』
ダイン『追う?』
ヘイ『両者の気の流れを追っているのさ。それでも、何とか追いつけるぐらいだが…。』
ダイン『気か…。』
ガキィイン!
再び剣戟の音が鳴り響くと闘技場の中央当たりに二人の姿が現れる。そこには、わき腹を抑えるアインの姿が見えた。
シュヴァルツ『手応えあったぞ。』
アイン『…くっ。流石だな…。師、メルスの縮地と槍の名家シュヴァルツの血筋か…。』
シュヴァルツ『どうする?降参するのか?』
アイン『ふっ。弟子たちの目の前で無様な負け方は出来ないんでね。こっちも奥の手を使わせてもらう。』
シュヴァルツ『まだ奥の手があると?』
アイン『ああ。』
シュヴァルツ『面白い!その奥の手とやらを見せて貰おうか!』
シュヴァルツは再び縮地を使い姿を消す!
アインは焦らず剣を鞘に収め、機をうかがう。
シュヴァルツ『もらった!駿影槍!』
縮地の速さを生かした槍を複数回突き、スピードで影だけが見えるシュヴァルツの必殺技だった!
アインは槍の動きを見極め高速で近づき剣をそのまま抜刀した!そしてそれは無防備なシュヴァルツのわき腹にヒットする!たまらずシュヴァルツは地に足を着ける。
シュヴァルツ『ぐはっ!そ、そんな技を隠し持っていたとはな…。』
アイン『無理に動くな。肋が2、3本はいかれてるはずだ。暫くは自由に動けんはずだ。』
シュヴァルツ『私を……。』
アイン『?』
シュヴァルツ『甘く見るなぁ!まだやれるぞ!』
アイン『……。』
アインは無言で剣を構える。
シュヴァルツ『ふはは。そうこなくてはな!』
シュヴァルツはアインに向かって突進する!しかしわき腹の怪我で縮地が使えずスピードは完全に死んでいた。
そして……。
再び縮地で姿を消したアインがシュヴァルツに抜刀で切りかかる。
アイン『終わりだ…。』
ザシュッ!
アインの攻撃はシュヴァルツ体にヒットした。そして…。シュヴァルツはその場で崩れ落ちた。
審判『シ、シュヴァルツ選手、戦闘不能!よって、勝者謎の覆面選手!』
実況者『き、決まったぁ!激戦を制したのは謎の覆面選手だぁ!』
観客『『わぁぁぁー!』』
観客『『ブーブー!』』
観客からは賞賛とブーイングの半分だった…。
シュヴァルツ『うっくっ』
アイン『気がついたか?』
気がついたシュヴァルツにアインが駆け寄る。
シュヴァルツ『私は負けたのか?』
アイン『ああ。』
シュヴァルツ『ふっ。貴様には勝てないな…。』
アイン『…怪我を直したらまたやろう。戦争以外でな…。』
シュヴァルツ『ああ……。』
シュヴァルツを乗せるため担架が運ばれてくる。
シュヴァルツ『…。あのアヴァロンの騎士二人を助けてやれ。くっ。』
アイン『まだあまりしゃべるな…。』
シュヴァルツ『皇帝陛下暗殺計画の裏には、もっと強大な闇が…。』
シュヴァルツは再び気を失う。
シュヴァルツはそのまま運ばれていく。
アイン『……。』
実況者『さあ、あと残り二試合となりました!第2試合は会場の整備が整い次第始まります!今しばらくお待ちください!』
いよいよダインvsヘイの対決が始まる!




