第38話 謎の覆面vsメルス
決勝トーナメント第一試合は劇的に終わった。試合後の場内整備が終わり、闘技場内では第二試合が始まろうとしていた!その対戦カードは…。
実況者『さあ間もなく第二試合が始まります。対戦カードは謎の覆面選手vsメルス選手のカード!』
ダイン『メルス…。』
オーズ『おまえの新しいその剣…。そのメルスって爺さんから渡されたって言ってたな……。』
ダイン『ああ。まさかこの大会に出てるとはな…。』
実況者『さあ両選手の入場です!』
ゲートからは白髪の老人と覆面を被った騎士風の男が入場してきた。
ダイン『メルス!』
オーズ『あっちの白髪の老人がそうなのか?』
ダイン『ああ…。』
両選手中央まで進み、互いに距離をとる。
審判『予選と同じく、卑怯な真似や殺しは御法度。どちらか一方が参ったと言うか、気絶したら終了となります!よろしいですね?』
互いに頷く。
審判『それでは!決勝トーナメント第一回戦第二試合、はじめ!』
互いに剣を構えつつ、距離を縮めていく。
フローラ『激しい斬り合いになるかと思ったら、そうはならないのね…。』
ダイン『どちらも間合いを図っているのさ。直ぐに激しい斬り合いになる…。』
じりじり歩み寄っていた二人だったがはじめに動いたのはメルスの方だった…!
加速して覆面との距離を一気につめる。
それに対して覆面も動じずに冷静に動く。
ダイン『速い!』
ガキィィ!
両者の剣がぶつかり合い、火花を散らしてそのまま鍔迫り合いとなる。
メルス『ほっほっほっ。なかなかやりますのう。』
覆面『貴方も。ご老体にしては腕は確かだ。』
メルス『何、若かりし頃少しやんちゃしたまで。』
キィィン!
剣を弾き返しお互い距離をとる。
メルス『なかなかやりますなぁ。少し本気でいきますよ?』
覆面『望むところです!』
再び覆面に向かって加速して向かうメルス!
そして……。
ダイン『なっ!き、消えた?』
ヘイ『あれは……。縮地か?』
ダイン『縮地!?』
覆面に向かって突進していたメルスが突然消えたのだ。
キィィン!
再び姿が見えたのは、覆面がメルスの斬撃を受け止めた時だった。
メルス『ほっほっほっ。今のを受け止めてしまわれるとは。』
覆面『縮地……ですか。』
実況者『な、な、な、なんとぉぉ!メルス選手が消えてしまったぞぉ!何というスピードだぁ!』
メルス『厳密にいえば少し違うがの…。まだその半分ほどのスピードじゃよ。次はもう少し早くいくぞい。』
再びメルスは姿を消す。
ザシュッ!
メルス『今度は手応えありましたな?』
覆面『……。お互い痛み分けですかな?』
メルス『!?』
メルスの袖部分がさけ、腕から血がしたたり落ちる。
メルス『このスピードに付いてこられるとは。流石ですな。次は本気で行くとしようかね。』
再び剣を構えて姿を消す。
覆面は剣を構えたままそのまま動かずじっとメルスの気配を探る。
ダンッ!ダンッ!ダンッ!
という舞台を蹴る足音だけが聞こえる!それはだんだん覆面に近づいていき……。
ガキィィィン!
二人が交錯した。
そして折れた剣先が宙を舞い地面に落ちた。
メルス『まさか本気の縮地を破られるとは……。』
覆面『……。』
メルス『剣も折られましたしね。私の負けです。審判さん降参しますよ…。いやはやさすがにこの年で本気の縮地を使うと骨が折れる。』
審判『それでは、メルス選手降参しましたので決勝トーナメント第二試合は……。覆面選手の勝利です!』
観客『『わあぁぁー!』』
実況者『決まったぁー!決勝トーナメント第二試合は覆面選手の劇的勝利となりました!』
ダイン『すごい試合だったな。』
オーズ『ああ…。』
ヘイ『縮地を使える人がまだいたのか…。』
ダイン『縮地ってなんだ?』
ヘイ『メルスっていうじいさんが使ってた技だよ。一気にトップスピードに乗って、高速移動し、相手を翻弄する。代々一子相伝で、使い手だった最後の一人が死に、この技は封印されたと聞いたが。』
ダイン『そうか…。』
実況者『さて、それでは、決勝トーナメント第一回戦第三試合は午後より開催いたします!それでは、またお会いしましょう!』
ダイン『第三試合からは午後からか。よしっ。飯でも食うかあ。』
ヘイ『そうだな。』
フローラ『食いしん坊ねぇ。』
ダイン『腹が減っては何とやらだ。なっ!』
ヘイ『まあな。腹八分目なんて言葉もあるぞ?』
ダイン『程々ってことだよな。よし行こーぜ!』
全員『『はいはい…。』』
こうして5人は闘技場を後にし食堂に向かうのだった。




