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冒険者ギルド

「ここら辺だったと思うんだが」


俺は冒険者ギルドを目指して街中を歩いていた

迷宮都市というだけあって、道を歩く人の半分は冒険者のようだ


「ここか」


それから少し歩いていると、剣と盾の模様のついた看板が目立つ大きな建物についた

少し遅い時間に来たおかげか、出入りする人が少ない


中に入ると、いろいろな方向から視線を感じる

見ない顔だからだろうか

あまり気分のいいものではないが、気にせず受付らしきところに行く


「おはようございます!ようこそ、冒険者ギルドマターハ支部へ」


受付に行くと、受付嬢が元気な声であいさつをしてきた

受付嬢は、口元にほくろがあり、なかなか大きいものを持った美人だ


「冒険者登録をしたいんだが、ここでできるか?」

「かしこまりました。では、こちらの紙に必要事項の記入をお願いします」

「わかった」


受付嬢はそう言って一枚の紙を取り出した

受け取ると、紙には名前などの項目があり、どうやら任意で書く場所もあるみたいだ

俺は最低限の項目だけを書いて、受付嬢に渡した


「はい。お預かりいたしますね」


受付嬢は紙を受け取ると、コピー機のようなものにいれ、四角いカードを取り出した


「お待たせいたしました。こちらが冒険者カードになります。身分証としても使えますが、再発行に銀貨5枚かかりますので、なくさないように気を付けてください」

「あぁ、わかった」


銀貨5枚がどのくらいの価値なのかわからないが、結構高いのだろう


「冒険者ギルドのシステムについて、説明は必要ですか?」

「あぁ、お願いしよう」

「かしこまりました」


受付嬢の説明をまとめると

冒険者にはランクがありF~Sの7段階でSが一番上になる

ランクごとに受けられる仕事と迷宮で行ける階層が決まっている

ランクを上げるには、ある程度依頼を成功させる必要がある

そして、冒険者同士の争いは基本禁止、正当な理由があれば不問となる

依頼の横取りなどは最悪除名処分になることもある

ざっくりとこんな感じだった


「以上となりますが、何か質問はございますか?」

「ここら辺でおすすめの宿とかあるか?」

「あ、それでしたら宿り木亭という宿が近くにありますよ。ここのご飯はすっごくおいしいんです!」

「なら、そこにしよう」


受付嬢が地図をパパっと書き渡してくれた

俺は受付嬢にお礼を告げ、ギルドを後にした


受付嬢にもらった地図を頼りに、宿り木亭に向かっていた


「ここだな」


俺の目の前には大きな木の模様の入った看板の宿がある

中に入ってみると、食堂と受付のようなものがあった


「いらっしゃい!あんた冒険者かい?」


受付らしきところに向かうと、恰幅のいいおばちゃんが声をかけてきた


「あぁ、受付嬢の勧めで来たんだが、宿り木亭であってるか?」

「そうだね。うちが宿り木亭だよ」

「取り敢えず、一泊飯付きで頼む」

「あいよ、昼飯は別料金だけどどうする?」

「昼はいい」

「だったら、銀貨一枚だよ」


銀貨一枚か

カードの再発行より安いな

こう考えると、カードの再発行って高いんだな


「はい、これが鍵ね。部屋は二階の一番奥だよ」


女将から鍵をもらい、部屋に向かう

部屋の鍵を開け中に入る

値段の割に部屋はきれいで広さもちょうどいい


部屋に荷物を置き、鍵を閉め女将に預けてから街に出た

特に行く場所はないが街を散策しよう


街の大通りには屋台が並び、食材や料理、服や装飾品まで幅広く売っていた

俺は匂いにつられて、串焼きらしきものを買った

香ばしい匂いを放つそれに齧り付いてみた


「うまい」


噛むと肉汁が流れ出し甘辛いたれが肉の旨味と混ざり合い舌に絡みつく

日本の料理でもここまで衝撃を与えてくるものはなかった

俺はあっという間に串焼きを食べ終わった

その後は屋台を見て回り、宿に帰った


宿の料理はあの串焼き以上に美味しかった

俺は迷うことなく連泊することにした

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