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超短編ストーリー10本

はず列車

作者: 鳥羽風来

列車がホームに入って来た。これに乗れば会社に間に合う。ところが、その列車は「はず列車」だった。

「残念でした~。この列車は、はず列車で~す。通過しま~す」

会社に電話すると課長に怒られた。

「そういう時のために、早めに家を出ろと言っているだろう」

政府は今年から、ビジネスマンに心のゆとりを持ってもらうため、はず列車制度を導入した。たまに、はずれの列車が入ってくるのだ。

制度が導入されてからは、次の様に言えるから会社にいる時間は少なくなった。

「大切な打合せに遅れない様に、一時間早めに会社出ます」

「終電が『はず列車』だといけないので、早めに帰ります」

課長がイライラして言った。

「仕事が進まない。こんな制度を考えた奴の顔を見てみたい。遅れた仕事は週末に終わらせるんだろうな?」

「いいえ。週末は、はず列車検討委員のメンバーとして、霞ヶ関で会議があるので。発案者として、しっかり浸透させないと」

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