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君と剣と魔法を紡ぐ物語〜私達がお尋ね者っ!?〜  作者: 高見 燈
第6章 イシュタリアの闇
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第7話 聖上界アサイラム

 どぉぉぉん………、そんな爆発音が響いた。

目の前で銀色の騎士オーディンは消滅していたんだ。 

 (ちょっと待って? 私……今、何した?? つか、さっきから何なのっ!? )

 銀色の騎士……大きな戦士だった。そう、長いレイピアを掲げて、銀色の馬に乗って駆けて来た。“斬鉄剣”とか、言って剣技なんだか魔法なんだか解らん力を放った。

 で!! 私よ!!

 (何か守らなきゃと思って……このロッドを向けた。そう……“出て来た”………言葉が。え!? 私の脳内バグり散らかしてんのっ!!どぉなってんだよっ!?)

でも、彼の剣技なんだか、力なんだか解らぬけれども、私はこの目の前に………うようよと浮いてる、黄金のドール達の力で、オーディンを撃破した。

 そう、このドール達の持つ黄金の片手剣……、それらが、何か、ほら行くぜ! みたいにオーディンに突き出されて、光放ったらオーディンの頭から……拳骨みたいな黄金の剣が銀色の騎士を真っ二つにしたんだ。

 ええ……と? すみません、私は今、情報処理が追いついておりません!!

 「どぉなってんのっ!!」

 いつもの如く飛翠に聞いてみた。けれど、彼はとても驚いた顔をして戦士オーディンが消滅するのを見ていた。でも、ネフェルさんの声が聴こえた。

 「先ず……蒼華ちゃんの前に、居る“守護霊”。それは、“聖上界(アサイラム)”の……此方で言えば“精霊”みたいな者です。」

 私は は??と、聞き返していた。ネフェルさんは言った。

 「“聖上界(アサイラム)”は、“この世界を漂う流浪の民”。つまり、何にも囚われぬ“無秩序の世界”、わかり易く言うと……“荒くれ者の世界”です。」

 は?? 私と飛翠が聞き返すと、ネフェルさんは、ふふっ。と、軽く笑った。そして彼は言った。

 「無秩序…、つまりこのイシュタリアに存在してるのに、何ら関わりを持たぬ“異質な世界”、だから荒くれ者と言われてるだけ。天空から下界を見ている気味の悪い世界。だが、こうして絡んで来た。そこに何か意味はある。」

 ネフェルさんは言った。

 「蒼華ちゃん、飛翠くん、貴方達に何か意味がある。そう、その“象徴の武器”を天空から授かった意味が。」

 私と飛翠は自然と顔を見合わせていた。ネフェルさんの声は聞こえる。

 「それと、貴方達の“魔法、剣技”は、覚醒に近い。だから、気にせずブッ放せ。」

 私と飛翠はネフェルさんの声を聴いて、彼を見た。飛翠は、黄金の大剣を振り降ろした。

 「当然。」

 私はその隣で黄金のロッドを握り締めた。

 「当たり前。」

 見るのは……ティア王女1択。オーディンは倒した。でも、彼女は笑っていた。黄金の光に包まれたロッド、それを天空に突き立て彼女は言う。

 「バハムート!! オーディン!! 降臨せよっ!!」

 「「は!?」」

 私と飛翠はその声に顔を見合わせた。けれども、ティア王女の黄金のロッドは光に包まれて、突き立てた空がまたもや暗雲の渦が覆う。ぐるぐると上空をドーナツ型の暗雲が廻るんだ。

 「バハムート? オーディン? 倒したよねっ!?」

 私は飛翠を見たが彼は只……険しい表情をして、黄金の大剣を握り締めるだけだった。

 

 

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