表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
3/4

高校へ

妖精ユルグル→妖精女王ユルグルに変更しました。

あれから俺は2年間ひたすら特訓をした。それはもう、必死にだ。龍を討伐したり、デュラハンを倒したり、本当に大変だった。


俺は長い間、異世界(イシュタルト)に住んでいた為、日本がどんな状態か分かっていない。久しぶりに和食を食べたい。

とりあえず、修行はひと段落したので日本に帰ることにした。これ以上、母さんを1人にしておけないし。

因みに、俺の父親は、俺がまだ幼い時に事故で死んだので母さんと2人暮らしだったのだ。


「アルジサマ、ヒツヨウトアレバ、イツデモワレラ【九魔王】ヲオヨビクダサイ」


そう言ってくれたのは機械王カトブレパスだ。


「あぁ、分かってる。それじゃあ行ってくる」


そう言った俺は妖精女王ユルグルの異能【転移】で日本に帰った。始めて城に連れて来た時の魔法陣もユルグルの転移の異能らしい。

【転移】は人間でも持つことが出来る異能だが、精々(せいぜい)物を手元に持ってくる位のレベルだ。

それでも【転移】の異能は希少性が高く、持つだけでSランクの異能だ。なのに、自身や他人を【転移】させるのだからユルグルはやはり凄いと思ってしまう。


現在俺がいる場所は、魔法陣に捕まった場所だ。中学2年の時に魔王城に連れら、そこから2年間ひたすら特訓した。つまり高校生だ。


しかし、厄介な問題がある。今はもう4月中旬....どこの高校へ行けばいいんだ。まぁいいや、兎に角今は家に帰ろう。


そう思い俺は家に帰った。

家に帰ると母がそれはもう泣きながら迎えてくれた。そんなに泣かれては、もらい泣きしてしまう。

母にはアメリカに誘拐されたと言った。バレバレの嘘だ。でも、母は詳しくは聞かなかった。


嘘だと言うことは母も気づいているだろう。ありがとう、詳しく聞かなくてくれて....

「ねぇリヒト、貴方高校はどうするの?」

「実は、それは俺も考えていたんだけど、どうしよう」

「ならリヒトこの高校に行ってみない?」


そう言ってお母さんは俺にパンフレットを渡してくれて。そこは高校異能を伸ばすことを中心とした学校だ。多くの勇者を輩出した高校だ。


「ここなら、貴方も異能が使えるようになるかもしれないし、異能を使えなくても一芸に特化している子もいるらいから...ほらリヒト頭がいいし」

「うん、この高校に行くよ」

「ホント!じゃあ早速 学校に連絡するね」


そう言ってお母さんは携帯を学校に連絡してくれた。

「リヒト、明日学校で試験あるらしいから9時に来てほしいって」

「はーい」


こうして俺は部屋で眠り次の日に学校に向かった。

土曜日の為、部活をしている生徒しかいない。

まぁ、どうでもいいか。取りあえず職員室に向かおう


それから俺は簡単なテストを受けた。5教科と魔物や九魔王に関するテストだ。5教科は頑張れば何とかなる。魔物や九魔王に関するテストでは正直自信がある。何故なら、魔物や九魔王に対する知識は2年間でそれなりにつけたからである。正直言って、分からなければ念話(テレパシー)で聞けばいいし...

ん?『九魔王はどうやってこの世界にきたか?』...簡単だな。俺を探すためユルグルの【転移】の異能で来たに決まってる。本人たちから聞いた話だ。間違いない。

大体、この世界の魔物も九魔王の転移で出来た、時空の歪みから現れてるしな。

『【転移】の異能で現れた。』よし、これでいいだろう。


俺はテストを受け終わってから異能のテストを行われた。異能を伸ばす事を目的とした高校だ。当然、異能もテストされる。

だが俺は、この展開を予想していたので対策を練ってある。てか、ぶっちゃけ獣人オルトロスの異能【限界突破】を使うと決めただけだ。


【限界突破】は身体強化+感覚強化の合わせたものだ。身体強化や感覚強化はランクを誤魔化しやすいうえにシンプルで強力なので【限界突破】を使用する事に決めたのだ。

問題は【契約】の異能で身体強化を使用することだが、知り合いの【身体強化】持ちと契約出来たことにしよう。


異能のテストは先生と1対1の対人戦だ。


九魔王の異能はSSSランクなので、【限界突破】の異能を全開で使用すれば瞬殺出来ると思うけど...目立つので却下。


木村の治癒がCランクだったので身体強化もそのレベルでコントロールすれば良いだけだ。異能の力加減も2年間の特訓で習得済みだ。


こうして俺は先生と対人戦をした。結果は負けた。

まぁ手加減したし当然だ。てか、先生も手加減していたな。向うは俺が手加減していた事に気づいていなかったが、互いに手加減をしての模擬戦......茶番だな。


兎に角、全てのテストが終了したので家に帰ることにした。


*  *  *  *

リヒトが試験を受けていた高校で職員たちが話し合っていた。


「み..見て下さい」 1人の職員のこの一言から始まった。

「どうしたというのだね」

「それが、今日試験を受けに来た子のテストを採点してたんですが....兎に角、まずは見て下さい」


そう言って女性教員が採点が終わったテストを机の上に並べた。

それは普通の5教科のテストで点数も平均より少し悪いくらいだ。


「....おい、騒ぐから見てみれば普通じゃねーか」

「確かに普通ね。これといって驚くべき点はないわ」

「違うんです。私が見て欲しいのは、このテストです」


そう言うと女性教員は並べられたテストの1番下に隠れていたテストを他の職員に見せた。

それは、魔物や九魔王についてのテストだ。

「なっぁ!!」

「嘘だろ」

「すごいなぁ」

「へぇ~」

職員室にいた職員はいろんな反応をしているが全員が驚いていた。

魔物や九魔王に関するテストでリヒトは満点を叩きだしたのだ。


どうやって九魔王がこの世界やってきやか..【転移】の異能を使ったと回答されていた。普通ならば生物を転移するという発想は思いついても書かない。

しかし、一部の学者では、九魔王が目撃された場所、全てで転移の異能を使ったとされる兆候があるらしい。そして、その場所から魔物が現れている。


つまり、奴ら九魔王は信じられないが【転移】の異能でこちらの世界に来ている。だが、この情報は極秘なことだ。理由は、九魔王の存在をこれ以上大きくしない為。生物を転移させるなんて神の領域。一般人が恐れてしまう為、情報統制されている。


この高校の教師は元勇者な為知っているが、普通は知らないのが常識。

他の魔物に対する生体についても細かく正確に書かれている。


「こ、この生徒の実技はどうだったのですか?」

もしかすると、幼少時に勇者として活躍していたのでは...海外では稀にある話で、現役勇者に引率してもらい魔物を倒す訓練を行う。だがこれは、一歩間違えれば死んでしまう為、普通はある程度、実力をつけてから実践を行う。

何故、リスクを背負ってまで幼少期に実践を行うかというと、幼少から中学3年までの間が1番、異能が成長しやすいからだ。


「いえ、むしろ弱いという印象を受けました」


木村大地の『治癒Cランク』は中学2年でも成績だ。普通の高校生はBランク、優秀な生徒でAランクだ。


「あえて、手加減していた...という可能性は?」

「いえ、それもありません」

「そうか、まぁ流石に勇者を騙すなんて、幼少から実践をしていても不可能だからな」

「そ..そうですね」

「まぁ、とりあえず合格でいいでしょう。彼についても詳しく調査しましょう」

「そうですね。異能も一応使用できますし、合格でいいでしょう」


こうして職員室での話し合いは終わった。


*  *  *  *

「ふぅ~疲れた。あそこまで手加減するのって逆に疲れる」

俺は誰かいるわけでもないが1人で喋っていた。


あっ!『九魔王はどうやってこの世界にきたか』って問題...転移で来たって書いたけど。そんな発想普通の生徒は思い浮かぶかなぁ...まっ、九魔王だからありえるな...ってなるだろうし、問題ないか。


今日は疲れたし、寝るか。そう言えば、明日には合格かどうか分かるって試験官の先生言ってたな。

まぁ、何処にでもいる普通の生徒として合格するだろう。


明後日(月曜日)から学校生活だ。



ランクについて...


SSS>SS>S>AA>A>B>C>D>E


平均的な勇者の実力はSの上位です。つまり、椎名さんと高御堂はかなり優秀ですね。

椎名さんがSランクなのは理由があります。


感想で「おもしろい」の一言でも、もらえたらモチベーションに繋がります。

勿論、指摘やアドバイスも歓迎しています。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ