じゅうろくわめ
一階の出口までもう少しというところで気配を感じた
「ルージュ少しおりてもらってもいい?」
「うん!」
そう言ってルージュを下し代わりに手を繋ぐ
えへへっと笑うルージュに微笑み返す
敵はおそらく人間、数は15から20ってところか
多分昨日の盗人のやっぱり話したかあいつら
このまま通り過ぎることも威圧を使えばできるが今回はしない
こうなんども来られたら面倒だし俺に敵対する事の意味を教えてあげようとおもう
「そこに隠れてる奴らでてきなーばればれだよ」
するとぞろぞろと悪人ずらのやつがでてくる
18かたいして強くなさそうだし問題ないな
「うちのもんが世話になっ」
おそらくリーダー格であろう男の首がズレそのまま崩れ落ちた
「ごめんね今君たちと何か話すつもりはないんだ」
ルージュと手を繋いでいるので片手でサイズを振るう
素振りでもするかのようにサイズが振るわれるたびに離れた位置にいる男の首が飛ぶ
「このスキルはねディメンションスラッシュっていうんだよ
一定の距離まで自由にきれるんだべんりでしょう」
実際には目測で距離高さを測らなければいけないので少し動かれるだけで命中精度はがくんと落ちるのだが、そんなことは知らない男は恐怖からしりもちをついてしまう
結果としてそれは正解だった。射程から逃れようとしたものはすぐには死ねない程度のけがをあたえられた(動いたせいで狙いからずれただけなのだが)
「君、名前は」
しりもちついて漏らしてる男に今度は威圧をかけながら問う
「しっ…シビルだっです」
「そう、シビルあなたは誰の命令でここにいるの」
「ダビデだ!ダビデの野郎に仲間がやられた報復だって」
報復って仕掛けてきたのはあっちじゃないか
「でっダビデってのはどれ」
「ここにはいない闘技大会にでるのに怪我はしたくないって」
予想以上の屑で私はびっくりだよ
あっまた私になっちった
「じゃあダビデに次なんかしてきたらお仕置きするからって伝えて」
そう言ってルージュをもう一度肩車する
「いこうか、もうすぐだからね」
「うん、ちじょう楽しみ!」
男はメイが離れたのを確認すると意識を失った
しばらく進むと出口が見えてきた
「ほらあれが地上の光だよ」
「ぴかぴかだね!」
掴んでいる足が今にも飛び出しそうにうずうずしている
「先にいってもいいよ、もう迷うこともないだろうし」
すると、ぴくんっと一度体を震わせたが拗ねた様な声で
「おねーちゃんと一緒がいい」
と私の頭を抱いた
あーもうかわいすぎる!
これが天然か…
「ありがとう。じゃあ一緒にいっこか」
そして外見える距離になったらついに我慢できなくなったのか肩からおりて両手で私の手を取って走り出した
「ふわぁ」
初めての外に言葉も出ないルージュの頭を撫でる
「外の世界へようこそ。」