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じゅうよんわめ

迷宮に入って一時間私は迷宮の3層まで進んでいた

「まったく弱すぎる、これじゃあ準備運動にすらならないよ」

地図を見ながら最短で進み続ける

この地図は魔道具(魔力を持つ生物以外の物全てを指す)らしく未踏破の地を進むと自動的に記録されるらしい

現在踏破されているのは14層の途中までだ

そのまま何事もなく4層に降りると今まではコウモリやネズミ(かなり大きい)しか現れなかったがついに魔物らしい魔物に出会った

ゴブリンである

もちろん威圧を発動しているので先制攻撃で仕留め先に進む

代わり映えしない景色に速くもあきてきたのでスピードをあげ現れる魔物も無視する

そうしてさらに3時間が経った頃には14層に到達した

「ふぅ到着っと」

軽く息をつきアイテムボックスに入れておいたサンドイッチを食べながらあるく

14層に現れる魔物はミノタウロスに真っ黄色なコウモリだ

まだまだ威圧は効果を発揮するようで出会うとミノタウロスは石の様になりコウモリは落下する

正直物足りないので速く先に進みたいがここから先は地図が頼りにならないので自分の足で探さなければならない

何度も行き止まりになりながら地図を埋めていく

すると先の道から何か悲鳴のような物がきこえた

私は急ぎそこへ向かうと迷宮にはてんで似合わない装飾のされた重厚な扉が開いていた

慎重に中を覗き込むとそこには剣を持った男二人に杖を持った女二人(おそらく回復と火力だろう)がボロボロになりながら真っ赤な鱗を持ったドラゴンと戦っていた

近くには盾と上半身と下半身が別れた男がいた彼がタンクの役割だったのだろう

戦況は一刻と悪くなっていく

ドラゴンの爪の前では動きやすさを重視した革鎧など何の意味も持たないため剣士は容易に近づくことすら出来ず、かと言って下手に魔法を打ちドラゴンが後衛に向かったら二人はドラゴンの攻撃を防げず死ぬ

おそらく私が出れば戦況は変わるだろう

ドラゴンは那由多の果てでは序盤のレイドボスだったいくら多人数用コンテンツといえども何世代も前のボスだ私もソロで倒したことがある

それに加えてあのドラゴンの色は赤だドラゴンは魔法やブレスで使う属性の色をしている

赤なら火だ

私は火の完全耐性を持っているドラゴンの切り札ともいえるブレスは効かない

しかし、だ

他の攻撃は効くのである

この世界で初のまともな戦闘がドラゴンとかハード過ぎるというか迫力がヤヴァぃです…

そんなことを考えていると前衛が1人やられそのまま戦線が崩壊しもう一人の男もやられドラゴンは後衛に向かった

全く考える暇すら与えてくれないのか

手に持っていたイーブルデスサイズをアイテムボックスに戻しヴァーミリオンを取り出し叫ぶ

「私が抑える!

お前らは逃げろ!」

振り降ろされた爪を受け流す

その一言で理解したようで一言でありがとうっと言うと振り返る事なく走っていった

迫りくる爪を避け

食らいつく牙をへし折り

振られた尾を蹴り返す

するとドラゴンが下り口を開き溜める動作をする

おそらくブレスだろう

私はそれに正面から突っ込んだ

視界が赤に染まる熱は防いだようだがブレスの風圧は防げなかったようで風を感じた

ブレスを抜けると目の前にはドラゴンの顔がある

私は剣を横にし野球のスイングのように振り切った

ドラゴンは吹き飛び大きな音を立てて壁に衝突した

「これで私に勝てないのがわかっただろう

まだやろうというのなら次は殺す

どうするドラゴン?」

そうドラゴンが那由多どうりの存在なら高い知能を有し会話すら出来るはずなのだ

私の言葉を理解したのかドラゴンはゆっくりと体をおこす

するとドラゴンの体が光を発した、私は警戒するが光は徐々に収束し人型となった

光が消えるとそこには所謂ゴスロリ服を纏った赤い髪の幼女がいた

「うぅ…われはただここで寝てただけなのにぃ

いきなり襲われて、それでこんなっうあああぁぁ」

…なんだろう罪悪感がすごい

幼女?はわんわんと泣き続けている

「ほら大丈夫だよ…あなたが私を襲わなければ私も何もしないから」

一度私の方を向いたがまた泣き出してしまう

「あーどうしよう。

そうだっほらこれをあげるから元気出して」

アイテムボックスから来る前に買った飴(なんかすごい高かった)を出し手に乗せる

「ぐすっこれたべていいの?」

「うん、いいよ」

恐る恐る口に入れるとその瞬間驚いた顔をした

「これあまいよ!おいしい!」

なんということでしょうかもうドラゴンの面影など微塵もなくそこには花が咲いたような笑顔を浮かべる愛らしい幼女が現れました!

「ふふ、まだまだあるからゆっくり食べていいよ」

「うん!ありがとうおねーちゃん!」

おねーちゃん!

なんていい響き

「聞いてもいいかな君はドラゴンなんだよね?」

「そうだよわれはこーきなるレッドドラゴンなんだよ!」

「そっかじゃあ名前も教えてくれるかな

私はメイよ」

「うん、われはルージュていうの」

あぁ可愛いなあもぉ

「ルージュていうのかじゃあルージュはどうしてここにいたのかな?」

するとルージュはうつむきだまってしまいました

「わかんない…」

蚊がなくような声でそう言いました

「そっかわかんないか…」

「うん、気がついたらここにいたの」

「その前いた所はどうかな」

「ごめんなさいわかんない…」

「ううんいいんだよ大丈夫だからね」

そう言って頭を撫でると頬をほころばせた

「ルージュはずっとここにいたいかな?

それとも外にでたい?」

「われはここから出れるの」

「うん出たいなら私が出してあげる」

「けどたまにここにくる人はみんなわれに痛いことしたよ…

痛いのは嫌だよ、痛いならここにいたい」

「そっか…ルージュ君を傷付ける者がいるのなら私が君の盾となろう

だから外にでたいなら遠慮せずにいって

世界は残酷だけどそれ以上に輝きに溢れているよ」

「いいのかな…おねーちゃんわれはここからでていいのかな」

「いいんだよ誰も咎めはしない私がさせない」

「っおねーちゃんわたしをここからだして!」

私はルージュの手を握って優しく立たせた

「いきましょう」

そう言ってルージュの手に飴を載せゆっくりと地上へ向かって歩きだした

ドラゴン幼女って結構いろんな作品で出ますけどヒロインなのは少ないですよね


最近幻想神域にはまって更新が出来ない…

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