少女の想い ~水面~
今回は水面視点。時間軸は「獅子王と少女」の翌日です。
「・・・・・だから、こうゆう場合の魔法は・・・・・」
私は獅子王 水面。元奴隷で、種族は妖精。それで、今前で話してるのが(昨日から)私の自慢のお兄さん獅子王 砕牙!
「おい・・・。話聞いてたか・・・?」
あ、いけないいけない、授業の途中だったんだ。私は妖精で魔法力が高いから(1人でも大丈夫なように)魔法使いとして冒険者ギルドに登録するんだって。だから今そのための魔法の授業中なの!
「ハァ、聞いてなかったみたいね・・・。もう1回だけ言うぞ。まず、魔法には火、水、風、土、空の{基本属性}があって、ほとんどの場合1人1属性しかもてない(俺は5属性あったけど・・・。)。例外が強化魔法などの無属性魔法でこれは一般市民でも使える。で、この{基本属性}を強化すると炎、氷、気、岩、龍の{進化属性}を得・・・・・」
でも、ウソみたいだなぁ・・・、私がこうして名前をもらって勉強をしてるなんて。奴隷館にいた時は毎日が地獄だった。まっずいご飯でもでるだけマシで、ご飯抜きなんて当たり前、中にはそれで餓死する子もいたの。そんなご飯なのに毎日毎日暑い中を家畜みたいに働かされて、夜になったら物みたいに檻に押し込められて奴隷市でせりにかけられる。それで売れ残ったら鞭うちを気が済むまでいれられる、そんな毎日だった・・・。それでやっと解放されたと思ったらその人達に服を脱がされかけて。もうこんな人生いやだって思った・・・。死にたいって思った・・・。全部諦めてた・・・。
「その子に手ぇ出してんじゃねぇーーーーーーーー!!!!!!!!」
でも、お兄さんが助けてくれた。だれかが私のために怒って、必死になってくれてるのなんて初めてだった。嬉しかった。だから一緒にいさせてもらえるように頼んだ。そしたらお兄さんは私を「家族」として迎え入れてくれたの!お兄さんはとっても優しい、私の初恋の人・・・。
家族に入ったのは予想外だったけど世の中には「いもうとるーと」とか「しすこん」とか「ろりーた」って言うのがあるらしい(お兄さんのベッドの下にそんな本が置いてあった。)から大丈夫!いつか絶対お兄さんと結婚するの!だから待っててね、お兄さんっ!
「ゴルァ水面テメェハナシキイテタノカーーーー!!!!!!?」
ひゃぁぁ!ごめんなさいお兄さん!
1週間後・・・。
「お兄さん。登録終わったよー!」
「よーーし見せてみろ。お前の初期ランクは・・・ん?・・・は!?・・・A!?マジで!!?」
「?」
そういえばギルドのお姉さんも「もう嫌・・・。」って言ってたな。どうしたんだろ?
子供って怖いですね・・・。ちなみに獅子王の職業は「剣客」です。
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