破滅
過去最長です。
空中で数多の斬撃がアニキを撥ねる。その間アニキは一切抵抗をしなかった。そして、
ズシュ・・・、ゴワァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!
最後の一太刀と共に、アニキは黒い炎に焼かれながら落ちてきた。
『決まったわね。骸神を葬るほどの技だもの、いくら「狂人」神風だって生きてはいられないわ。』
そう誇らしげに話す刀を無視して、俺は剣に魔力を溜め始めた。
『あら?私の話を聞いてたの?いくら彼が化け物でも、あの技を食らえばおしまいよ。』
はぁ、ホントにコイツは・・・。
「お前何言ってんだ?アニキがこんくらいで死ぬワケねぇじゃねぇか。」
『・・・何?私の技は弱いって言いたいの?』
不機嫌そうな声と共に魔力の回復が止まる。面倒くせぇ・・・。
「違うって、アニキは下手したらHSSモンスターなんてメじゃねぇ程の体力と耐久度を持ってる。骸神を倒した技でも油断ならねぇんだよ。」
『でも、それだとしても「流星 粉砕脚!!!」キャッ!?』
ほら来た。
「だから言っただろ!?突剣 仙石通し!!!」
グワギャァァァン!!!
ぐぉっ!?腕が折れそうだ!!“獣眼”で気の流れを読んでもこの反動かよ!!?
『ちょっと!痛いでしょ!!少しは刀の気持ちも考えてよこの鬼畜!!』
ヒデェ言われようだな・・・。
「カタナガうだうだイッテンナ。ヘシオルゾ。」
こっちもヒデェ・・・。まぁ、向こうが会話に集中してるならコッチは遠慮なく、
「水剣 登竜門!!」
全力で殺らせていただくけどね~!!
「アブネェナ!!」
あ、やっぱり第1の斬撃は避けられたか。まぁ、いい。狙ってるのはもう1方だ。
ゴゴゴゴ・・・・・・・・。
「アン?」
この技の真骨頂、それは・・・、
ドパァン!!
「ドゥ!?」
斬った地面から水の刃が湧いて来る2段構えだ!!
「しかし、ボ○・クレーみてぇな悲鳴だな。」
痛覚ねぇからしょうがねぇとはいえ、ダメージがねぇみたいで腹が立つ。
「だが、ダメージがねぇワケじゃあねぇ。アニキ最大の弱点は、自分の体に溜まったダメージの量と、その危険性を分かれないことだ。」
「ごちゃごちゃウルセェヨ。マダマダイケル・・・ン?アシニ、チカラガ・・・?」
ほら、その証拠にダメージの溜まりすぎたアニキの足はボロボロで言う事を聞かなくなってる。痛覚がない=ダメージの無い無敵ではない。確かに痛覚が無いのは便利だがそれ相応の代価を払うことになる。
「ケッ、コレガネライカヨ。マッタク、オマエノソノコズルイトコロハダレニニタノカネェ・・・。ダガナ、ハァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ・・・・、血流異常!!」
ギャン!!!ギャン!!!グワン!!!!グワン!!!!
ミチ・・・・ビキビキビキ・・・・・・・・・・・・・!
「・・・・・何を?」
流石のアニキでも、あれ以上血圧を上げたら間違いなく血管がもたない。全身の血管がブチ破れる・・・まさか!?
「ソノトオリダ!!クラエ!!!血液大噴出!!!!!」
その後の光景を、俺はよく覚えている。アニキから噴出される異常なほど大量の血液、否、赤い弾丸は、触れた物全てを貫き、打ち破り、破壊していった。
当然、俺も・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
「ハァッ、ハァッ、ハァッ、ここまでやれば大丈夫だろ。」
流石にきつかった。まさかあれ程の血を流した激戦後に血液大噴出を使うことになるとはな。生きるのに必要な分ギリギリの血しか残ってねぇ。
「まぁでも、結果としては上々かな。」
久々に全力の殺し合いを出来たし、いい女も抱けたし、アイツの覚悟も見れたし、最終的には勝てたしな。
「それより、どーするかねぇこの傷。俺的には1ミリも痛くねぇんだけど、絶対これミンクのやつ怒るよな。それに、他の女の子達も、下手したら殺されそうだ・・・。」
なんせ想い人を殺されたんだからな。間違いなく嫌われはする。
「まぁ、しょーがねーか。砕牙、お前の想いは確かに受け継ぐから。」
俺がそう言った時、
「勝手に殺すんじゃねぇよバカヤロー。」
後ろから声が聴こえた。
「ったく、無茶苦茶しやがる。」
そう言って瓦礫から起き上がる。って、なんて顔してるんだよアニキ。
「お前、何で生きてる・・・?」
何でって。
「御柱だよ。完全には防げなかったけど、何とか致命傷は避けれた。」
全身ガタガタだけどな。後1発が限度か・・・。
『後1発が限度なのは向こうも同じみたいよ。気が凄く弱ってる。』
「まぁそーだろーねー。」
アレでまだ動けれたら人じゃねぇ。いや、もう手遅れか・・・。
「なぁ義弟よ。お互いもうカラッポだろ?だったら、次で終わりだ。最強の技でぶつかり合おうぜ。」
フッ、アニキらしい。最期は華々しく散りたいと言いまくってたからな。
「いいぜ。だったら俺は『鬼剣』でその意志に応えよう。」
それが男気だ。
『ちょ、ちょっと何を言ってるの!?只でさえ膨大な魔力が必要な技よ?そんなボロボロの体で出来るわけないじゃない!!』
ったく、心配性が。
「大丈夫だ。俺はアニキと違って出来ねぇ事はしね『嘘ね。』嘘じゃねぇよ。終わったら一緒に帰ろうぜ。」
『・・・・。』
黙っちまった。無理かな?
『しょうがないわね。いいわ、第2の「鬼剣」を教えてあげる。・・・死なないでね?』
「わりぃな。」
その約束にYesは言わねぇ。守れねぇかも知れねぇしな。
「さて、そろそろいいか?ハァァァァァァ・・・・、血流異常!!」
マジかよ。四面楚歌じゃねぇ。「アレ」をまた使ったら今度こそ死ぬぞ?
「ま、向こうの勝手か。"獣眼"開眼!!!」
俺も大概だし。刀から怒鳴り声が聴こえるけど無視。
「いくぜアニキ。鬼剣 '朧'。」
「ジョウトウ、血液。」
「曼珠沙華!!!!」
「大噴出!!!!」
刹那、紅い弾丸と漆黒い炎が街を破壊しだし、
そこから先は、記憶にない・・・・・・・・。
この後どうしよう・・・・。




