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隻眼の獣王  作者: yasao
序章
8/148

少女の想い ~吹雪~

今回は吹雪視点。時間軸は「獅子王IN武具屋」の後です。

あと、少しいつもより長いです。

 ホンマなんやねんアイツ!?あんな軽く流しおって!

お、スマンスマン。1人の世界に入ってもうてた・・・。ウチは冬野 吹雪、ビギンに唯一って言われてる(武器が自由やから、自分で作ったりできる冒険者さん多いんよ。)武具屋「大和」の店主兼鍛冶屋や。半年前に始めたばっかなんやけど、常連さんもおる、その内の1人が今ウチの怒ってた原因のやつで、ウチが気になってる男なんやけど、初めて会ったときはおどろいたなぁ・・・・・・・。



 「客、ぃひんなぁ・・・。」

この店初めて3か月たつけど、ほとんど来ぃひん。もう貯金ものぉなってきたし、諦めて実家帰ろっかなぁ・・・。いやアカン!ここで諦めたら終わりやろ!・・・でもなぁ・・・ハァ・・・。

「お、こんな所に武具屋あったんだ。」

えっ?!客?!

そこにおったのは、えらい背の高い隻眼の男、確かたった半年でランクSSになって'隻眼の獣王'って呼ばれとる奴や。

「いらっしゃい。'隻眼の獣王'さんに見合うやつがあったらええけどな。」

「・・・・?!いや、俺は君に防具を作ってほしいんだけど、君、秘密は守れる?ちょっとバレたらマズイ素材使うんだけど。」

「守るけど、何でウチなんかに?」

そう言うたらソイツはウチの目を覗き込んで

「君の目は綺麗だからな、信頼できると思ったんだ。」

って言いおった。

「な、何言うてんねん!」

アカン!顔が赤くなってんのが自分でも分かる!落ち着けウチ!!

「ええよ。引き受けるわ。」

「助かる。じゃあこれが素材だから。」

そう言うてそいつはランクSS の素材の五色龍の皮に不死鳥の羽、それから正気を疑うような「あの素材」を渡してきた。

「俺は獅子王 砕牙。また来るよ。」

そう言って獅子王そいつはどっか行きおったんや。

 

 「よぉ、できた?」

あれから1ヶ月、獅子王が訪ねてきた。でも商品は・・・・。

「ゴメン。まだ出来てへんねん。」

「そっか、まぁ頑張れ、'雪の名工'さん。」

なんや、その二つ名知ってたんか、でもウチは・・・。

「そんなえらないよ・・・。」

「え?でも君の作った‘大刀だいとう 鮫牙こうが’は凄い名刀だって・・・。」

「それ作れたんかてまぐれやもん。そっからはずっと満足いくのはできとらん。そやのに周りのみんなはウチに期待してくるから、ウチはそれにこたえなあかん・・・、もう、もう限界なんよ・・・。」

そう言うてたら、涙が出てきて止まらんくなった。ハハッ、ウチ、なにしてるんやろ・・・。これでもう獅子王も愛想尽かしたやろな。

そう思っとったら獅子王は急に立ち上がって・・・、

「な、なにすんの!?」

ウチを抱きしめてきおった!そんでそのままウチにこう言ってきた・・・・・。

「1人で背負い込もうとすんなよ。周りの評価なんてほっておけ。俺は‘雪の名工’に防具を作ってほしいんじゃない、君・・・いや、お前に防具を作ってほしいんだ。だからもっと力を抜いて気楽にやってくれ。もしまた折れそうになったらその時は・・・・」

そう言って獅子王はウチを離して、

「立ち直るまで、俺がそばにいるから。」


 いやぁ懐かしいなぁ。あれから急に気楽になって直ぐに完成した、で、その時からウチは獅子王のことが気になるようになったんや。でもアイツ鈍感やしなぁ、頑張らなアカンな!さて、今日はもう店しまうかな!


 

 「じゃあ俺は帰る。」

「待って。」

「ん?」

「ウチは冬野 吹雪、よろしゅうな。」

「あぁ、よろしく。」

感想や批判よろしくお願いします。

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