その男・・・
戦争の幕開けです。
今現在、反乱軍は王都の近くまで攻め込んで来ていて、いつ王都に到着するか分からない状態。そこで国は、王都の1部を戦場とし、住民を避難させ代わりに騎士団を配置した。
「そこがここ、王都第1地区ってワケね。」
俺は作戦の書いた紙を持って兵士にそう尋ねる。頷いたところを見るとそうらしい。しかし、仮にも居住区を全部戦場にするってどうよ?
「で、この作戦書通りだと俺はその強い男が出てくるまでは矢倉で援護射撃ってことですよね?」
今度はこの作戦をたてた参謀にきく。戦場じゃ1番重要な人だからそりゃ敬語にもなるわな。
「そうだ。アイツと殺りあうのならば余計な体力を消費する訳にもいかん。幸いお前は全属性の魔法を操れるらしいからアイツが来るまでは援護射撃だ。」
そんなアッサリ言うけど、魔力はどうしたら・・・。
「あの「敵が来たぞーー!!!」チッ!」
お喋りしてる時間は無いってか!しょうがねぇ、自分に課せられた役目を果たしますかね!!
「なるほどね。こう言うわけか。」
矢倉の中に用意されていた物。それは大量の魔力回復用ポーションだ。魔力が少なくなってきたら回復出来るってことね。しかも矢倉には俺1人、これは使い放題ってことだ。
「だったら遠慮なくやるか!火球流星!!」
上空に赤い雲が立ち込め、そこから、
ヒューーーーーーン・・・・・ズガァ・・ン!!ドギャァン!!キュボォン!!!
大量の業火弾が降ってくる。その圧倒的な火力は、瞬く間に戦場を火の海にした。
「まだ反乱軍は王都の外にいるからな。街を気にすることなく高火力の魔法を使用出来る。」
ん?あの兵士の立ち位置、五芒星みてぇだな。だったら・・・
「覇ァァァァ・・・!母なる脈動!!」
ピシャ!!ゴォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォ!!!!!
大地が割れて(五芒星の中だけ)、溶岩が渦を巻いて空へと吹き上がった。中にいた奴で生きてるのはいないだろうな。・・・味方も。
「何をやっている砕牙!味方を攻撃する奴があるか!!」
ほら、参謀さんも怒ってる。
「すいませーん。さて、大津波!!」
火じゃなけりゃ大丈夫だろ。あ~あ、味方も結構流されてったよ。
「貴様、私の話を理解出来てるのか!!?」
そろそろ参謀の堪忍袋の緒が切れそうだよ。ん?今頭上を何か通ったような・・・、鳥か?
そんな馬鹿なことを考えてたら、王都の方から兵士の叫ぶ声が聞こえてきた。
「き、来た!奴が来たぞーーーーーーーーーーーー!!!!!」
「砕牙さんの到着まで持ちこたえろ!王都の中でコイツが暴れたら大惨事だ!!」
マジかよ!!いつの間に矢倉や兵士を越えて王都の中に!?俺は急いでポーションで魔力を回復させ、声のした方向へと向かうのだった。
「やっぱりアンタだったか・・・。」
畜生、何で俺の予感は嫌なやつの時だけ当たるんだよ・・・。
「まぁ、考えてみればあの矢倉を飛び越えられる男なんて俺の知る限り1人しかいないしな。あの時頭上を飛び越えたのはアンタだったってワケだ。」
その男、大量の騎士団の死体と池ができる程にある夥しい血に囲まれた男は・・・、
「何で反乱軍にいるんだよ・・・、アニキ。」
「狂人」神風 豹牙だった。
次回、アニキと砕牙のガチバトルスタート・・・、出来たらいいなぁ。




