家事スキルなんてあってもめんどくさい
結局コッチにしました。
・・・・・私の名前はミンク・フリーク。ちょっと前まではHSSのモンスター骸神だったんだけど、今は人間に戻れて私を戻してくれた人、豹にぃの家で暮らしてる。んだけど・・・。
「・・・・・何をしてるの?」
「ん?あぁ、朝メシ。」
そう言って大根やお魚(生のまんま)を丸かじりしてる豹にぃ。大根にも泥がついたまんまだし、お腹こわしちゃうかも。
「・・・・・材料を生のまま食べるのは良くないよ?ちゃんと料理しないと。」
「めんどい。」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・。」
この人は今までこんな生活をずっと続けてきたのかな?今まで体を壊したこと無いのかな?多分無いんだろうな。無いからこんなにだらけた生活をしてるんだ。ここは私がきっちり教えないと、豹にぃのお嫁さんなんだから。
「・・・・・あのね、ご飯はちゃんとお料理してから食べないとダメだよ。そのまま食べたらお腹壊しちゃうかもしれないよ。」
「大丈夫。腐ってるのは食べてないから。」
「・・・・・そういう問題じゃなくて・・・。」
こんなんじゃダメ。そう思った私は豹にぃから大根を取り上げる。
「ちょっ!何すんの~!?」
「・・・・・ちゃんとお料理して。その方がおいしいし、大根やお魚だって喜ぶよ。」
これできっと分かってくれる。そう思ってた。でも、現実は残酷だった。
「いや、メシって栄養補給のための物だよね?だったら栄養さえちゃんと取れてたら味なんてどーでもいいし、生きてるならともかく死んじゃってる食材たちに嬉しいもクソもないでしょ。」
「・・・・・・・・・・・・・・・。」
悲しくなってきた。一生懸命説明してるのに分かってくれない悔しさと、食材たちへの申し訳なさで。だから、豹にぃに迷惑かけたくなかったけど、
「・・・・・ふ、ふぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇん・・・・・。」
泣いちゃった。
「えぇ!?何で泣いてんの!?」
豹にぃが驚いてる。ダメなのに、泣いたら、心配かけたらダメなのに。
「・・・・・ふぇぇぇ・・・、ごめんなさい。うぅ、すぐ・・・、泣きやむから・・・。」
「待って!!ごめんなさい!!!お願い謝らないで!!!これじゃあ俺が酷い親父みたいじゃん!!!!分かったよ料理するから!!!ちょっと待っててね!!!!」
そう言って豹にぃは台所に行っちゃった。・・・怒ったのかな?謝ったら許してくれるかな・・・?
しばらくして、
「ハイ!出来たよ!!」
そう言って豹にぃは、さっき食べてた大根とお魚(ブリって言うらしい。)を使って「ブリ大根」って言う料理を作って持ってきた。
「・・・・・おいしい!」
驚いた。あんなにお料理したがらないからお料理出来ないのかなって思ってたけど、大根にも味が染みてて、お魚も軟らかくてすっごくおいしかった。しかも豹にぃは、
「うん。まぁまぁだな。」
とか言ってるし。お料理出来ないからしないんじゃなかったんだ。
「・・・・・何でいつもはお料理しないの?」
「あぁ、言ったでしょ?めんどいの。別に他人様が作ってくれたんなら俺は喜んで食うけど、わざわざ自分から作って食おうとは思えねぇな。」
なるほど。豹にぃはただのめんどくさがりさんか。
「・・・・・じゃあ、例えば私がお料理作ったりしたら?」
「そりゃあ喜んで食べるさ。可愛い義妹の手料理だもんな。」
それだけ聞いたら十分だ。
「・・・・・ちょっと行ってくるね。」
「はいよ。いってらっしゃい。」
さて、これから大変だ。色んな所まわってお料理勉強しないと。
「・・・・・妹じゃなくて、お嫁さんだもん。」
認めてもらわないといけないしね。
女の子は泣かさないように。




