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隻眼の獣王  作者: yasao
盛者必衰って嘘っぱちじゃね?
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子供は大人をよく見てる

今回は豹牙アニキ視点。

 「あ、あのさぁ、別にお礼なんてしなくてもいいんだよ?」

「・・・・・いや、やる。やらないと私の気がすまない。」

・・・さっきからこのやり取りばっか。助けてもらおうと思ってあてにしてた砕牙おとうとは、ちょっと目を離した隙にどっかに行ったし、女性はともかく幼女の扱い方なんて分かんねぇよ。好きではあるけどな(性的な意味や恋愛感情ではなく庇護欲の類だ。)!・・・そうだ!

「なぁ、お礼ってのは本人がいいって言ってるのを勝手にすることなの?」

「そ、それは・・・・・。」

やったね効果あり!もうひと押ししてやろ!!

「違うよね?君が人間だった頃は知らないけど今ではそれを『ありがた迷惑』って言うんだよ。」

「・・・・・・うぅ。」

よし!トドメだ!!

「それに、君は俺の二つ名を知ってるかな?」

「・・・・・・え?」

「二大人間兵器の一角、出会い=死、人の心を捨てた怪物、『狂人』神風 豹牙だぜ?怖くないの?今俺がちょっと腕を振るだけで君の首と胴をバイバイさせられるんだぜ?」

そう言って小指でこの子の前髪を打つ。前髪は切れて床に落ちた。

「・・・・・・・・・・・・・。」

落ちた髪を見て押し黙る骸神(リッチ)の幼女。ここまで言ったらもうお礼をするなんて言わねぇだろう。

だが、その考えはどうやら甘かったようだ。

「・・・・・たとえ世の中で酷いこと言われてても、私を助けたのは事実。それに、あなたはそんなに怖い人に見えない。」

だーもー!!何でそう言う考え方出来んの!?普通はビビるでしょ!!!逃げるでしょ!!!ワケ分からねぇよ!!!!

「何でそう言うことになんの!?殺すよ!!?バラバラにするよ!!?何で俺にこだわるの!!!?」

「・・・・・・・初めて、優しく接されたから。」

「What?」

おっと、思わず英語が。今この子なんて言った?優しく接されただぁ?アレのどこが?

「・・・・・今まで私に接して来た人は、みんな私を恐れてた。生け贄に選ばれたから、いずれ骸神(リッチ)になっちゃうからって。だから、いつも1人だった。寂しかったの。」

ふざけてやがるな。こんな幼子を差別するなんざ。

「・・・・・それで、骸神(リッチ)になってからは出会う人は逃げるか、殺そうとするかのどっちか。だから私は戦うしかなかったの。」

それはそうだろう。HSSのモンスターなんて畏怖の対称でしかない。あの砕牙ですら本気になる。

「・・・・・でも、あなたは違った。最初から手を出さなかった。攻撃も、私じゃなくてローブにした。私が泣いたら気にかけてくれた。だから、私はあなたについて行きたい。」

・・・・まいった、なつかれた。これが普通の子供だったら「馬鹿言ってねぇで親のとこ行け。」って言って終わりだが、この子は骸神(リッチ)だ。とうの昔に親は死んでるだろうし、さっきの話を聞いてたら絶対にこの子は行きたがらないと思う。それに、この話の流れだと断っても許可するまでついてきそうだ。だったら、ちょうど1人は寂しいと感じ始めていたころだし、幼女1人くらい養ってもいいか。

「分かった。そこまで言われちまったらしょうがない。これからよろしくな。」

そう言うと彼女はとても嬉しそうな顔をして、

「・・・・・・ありがとう!私、いいお嫁さんになるね!」

はっはっは、いやぁいい笑顔見た!子供のこんな笑顔が見れるならいくらでも養おう!って今コイツ何て言った!?

「あ~、ゴメン。聞き取れなかったからもう1度言ってくれない?」

「・・・・・・?いいお嫁さんになるねって。」

聞き間違えじゃなかったよオイ!どーしよー、こんな幼子を嫁にしてたらオイラ犯罪者だYO!

「ねぇ、お嫁さんって何か知ってる?」

「・・・・・家で一緒に暮らす人?」

うん。あってるっちゃああってる。その程度の認識か、なら大丈夫

「・・・・・それで、旦那さんのご飯とかお風呂とかのお世話して夜のお世話もするの。」

じゃねぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!!!!

「・・・・・あれ?違うの?昔お母さんがそう言ってたのに。」

「うん。後でお墓の場所を教えてね?」

文句言いに行くから。

「まぁ、お嫁さんになるのはちょっと早い。まずはお嫁さん見習いとしてうちにおいで。」

「・・・・・?はーい。」

今はこれでいいや。後でよく教えよう。

「っと。そんなこと話してる場合じゃねぇな。」

「・・・・・そうだね。凄い気・・・。」

さすがリッチだ。気を読めるか。確かに向こうで、デカい2つの気がぶつかってる。片方は砕牙だろう。

俺は口に笑みを浮かべて幼女に声をかける。

「さぁ、行こうぜ。祭りの始まリダ。」

タノシメソウダナ・・・・・・・・・・・・・・・。

次回は視点が戻ります。

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