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隻眼の獣王  作者: yasao
序章
6/148

獅子王と少女 後編

さて、どうしたもんかねぇ・・・・・。


今俺は家にいるんだけど、目の前にねぇ、いるんデスヨ、先ほどの少女が。面倒臭いことこの上ない。

「で、何でいんの?」

「言ったじゃないですかっ!私を貰ってくださいって!」

いや言ってたけどさ、こんな少女のアレ貰ったら犯罪でしょ~。

「どう言う意味で?」

「いや、行く所がないから家に置いてもらおうかなって。」

あ~そーゆー意味ねぇ。

「よかった。」

「?」

いやマジでよかった(ホッ)、てっきりR18的な意味での「貰って」かと思った(汗)。

「お願いします!何でもします!ご飯もお風呂の用意も洗濯も夜のお世話も!」

「いや、そこまで気を張らなくていいから。て言うか夜のお世話はヤメテ。」

そんなんさせたらポリスメンがカミングスーンでしょうが! まぁそこまで困ってんならいいか。

「いいよ、で、名前なんて言うの?」

「・・・・・・・。」

あれ?急に黙っちまった。

「名前はありません。」

「え?でも親が名前くらい・・・・」

「親もいないんです。物心がついた時にはもう1人で、奴隷館(ヒューマンショップ)の人も『お前は人じゃねえんだから名前なんざいらねぇ』って。」

・・・・・あっそう。・・・・・フーン。・・・・・フザケヤガッテ!

誰にだって名前は必要だし、それは一生の宝物だろうが!それをいらねぇだと?!冗談じゃねえ!!!

「?どこ行くんですか?」

「・・・・ちょっと散歩して来る。帰ったらいいものやろうな。」

「え?」

さ~て、殺るか!


数十人分の血の池と腕と脚のオブジェを作った後、家に戻ったらあの子は同じ場所で待っていた。

「それで、何をくれるんですか?」

「ん? 君の名前。」

「えっ!?」

「゛獅子王(ししおう) 水面(みなも)"、親じゃなくて俺なんかで悪いけど、貰ってくれないかな。 俺は君を家族として迎えたいんだ。」

「・・・・・・・。」

ど、どうだろうか?え?!なんか泣いちゃったよ!!

「ゴ、ゴメン。嫌ならいいんだ。」

「・・ヒック、違うんです。その、嬉しくて・・・。」

そうか・・・。よかった。

「じゃあこれからよろしくな。」

「はい!お兄さんっ!」

「オ、オニイ!?」

「だって家族なんでしょ?だったら砕牙さんがお兄さんですっ!」


拝啓 親父殿

どうやら大変な妹ができたようです・・・。


獅子王に家族ができました。

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