仮装は相手の気持ちを考えて
あと、数話ハロウィン特別編続きます。
「さぁてと!準備も整ったし、それぞれの仮装のお披露目といこうかい!」
陽気な声でアニキが仕切る。ちなみに今いるのは以前アイと戦った空き地。いや、空き地だったもの。吹雪の手によって見事に会場が作られたそこは最早1つの酒場のような状態になっていた。そんな凄すぎる会場で俺達は今ローブを羽織っている。水面が
「本番までそれぞれの衣装はお楽しみだよ!」
とか言ってたのでこうなったのだが、正直歩き難くてしょうがない。
「ほなジャンケンで勝った人から順番に見せていこか。」
なんか最初の自分の言葉でテンション上げて向こうで踊り狂ってる豹牙に変わって仕切っている吹雪の言葉でみんなが集まりジャンケンする。結果1番になったのは、
「YAEH---!俺からだーーー!」
いまだにハイテンションなアニキ。その仮装は、
「な、なんじゃこりゃ!?」
その一言に尽きた。こめかみに突き刺さった大型のボルト、所々が破れてるつぎはぎだらけの皮膚、その姿はそう、フランケン博士によって造られた人造人間「フランケンシュタイン」だった。っていうかあのボルトまさか・・・、
「へ~。凄いね~豹牙さん。このボルトとかホントに刺さってるみたい!」
「本物だよ。」
「え?」
やっぱりな・・・。無邪気な水面の発言を無に帰す残酷な宣言。こういう事を平気でやらかす所もアニキの「狂人」たる所以だからな。
「そんなことを平気で出来るとは・・・。痛覚がないという噂は本当だったんですね。」
後ろで衝撃を受けているアイ。真顔だが耳が「こわいよ~」とばかりに震えている。そりゃ女の子には怖いよな。
「さ、さて!次行くか次!誰だ?」
結局、唯一耐性のある俺が凍った空気を消すような明るい声を出して仕切る羽目になっちまった。アニキめ、後で一発殴る。
「え~っと、次は・・・あれ?私達じゃないわよ?砕牙じゃない?」
「ん?あぁ、ホントだ。」
さては野郎を先に終わらせようという作者の策略だな。
「じゃあまぁ見とけ。俺のマイナー妖怪コスプレを!」
少しテンションを上げてローブを脱ぎ去る。現れたのは左前に着たボロボロの着流しに傷だらけの体、首から人の頭骨をさげた不吉な仮装。京の都に現れた亡者の妖「狂骨」だ。
「・・・・・。」
あれ?リアクションがない。どうした?
「砕牙、1つ聞きたいんだけどその傷跡は本物?」
?なんでそんなことを?
「あぁ、さすがに骨が見えてるのはメイクだけど、後はみんな本物・・・あ!」
やっちまった・・・!向こうでアニキが「バーカ!」みたいな顔してるし。
「・・・そう、やっぱりそうなんだ・・・。」
「どんだけ戦ったらそんな傷がつくねん・・・。」
「お兄ちゃん、私なんかよりずっと辛い目に会ってたんだね・・・。」
「そういえば師匠は絶対に俺達の前で服を脱がなかったよな・・・。」
「なぜ、私達に打ち明けてくれなかったのですか・・・?」
あ~あ、どうしよう・・・?アニキの時より重い空気になっちまった。
「ほ、ほら!これもう古傷だし!痛みもないから平気だって!それより続き!早くしようぜ!!」
「そうね、今それを責めても仕方ないものね。」
よかった、納得してくれた。
「でも、約束してや砕牙。これからはみんなウチらに相談すること。」
「・・・分かったよ。」
するかは分からねぇけどな。
「はい!じゃあこの話はもう終わり!次の人誰?」
サンキュー水面。やっとパーティーモードに戻れそうだ。
さぁて、女子の仮装はいろいろ情報を与えてたけど、何にしたのかね。
すいません。女子の仮装は次回ということで。




