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隻眼の獣王  作者: yasao
10月恒例のアレ
46/148

信頼

過去最短のタイトルと、最長(オマケ除く)の本文です。

 「ん?ここは・・・?」

俺が目を覚ましたのは俗に言う「知らない天井」の下だった。どうやら生きてたらしい、運がいいね俺も。って言うかクエストはどうなったんだろう?やっぱ失敗かな・・・。

「あ!気が付きましたか?よかったです。もう3日も眠ってましたから。」

その時部屋に入って来た女性がそう言った。って、3日!?

「待て待て待て!俺は3日も寝てたのか?」

「はい。」

なんてこった・・・。早く帰らないと水面に怒られるよ・・・。って言うかここ何処?

「なぁ、質問だらけで悪いが、ここは何処なんだ?」

「いえ構いませんよ。ずっと寝てたのだから知らなくて当然です。ここはビギンの街にあるギルド直下の冒険者用医療施設、ゴドフリックレオン国立病院です。」

・・・どこそこ?病院なんて行ったことないからなぁ。まいったな、ビギンの街は広い、ちょっとやそっと歩いて目的地に着けるような生易しい街ではないのだ。道聞きたいけど、あの周辺に目印になりそうな建物あったかなぁ?・・・あ、あった。

「なぁ、ここから「書の店『王砕』」ってどう行けばつける?」

俺の店。最近巷でブームらしいし、場所も知ってるだろ。だが、帰ってきた答えは予想外のものだった。

「ふふっ、早く帰りたいんですね?大丈夫ですよ、もう退院できます。先程あなたを運んで来た御二方にあなたが目覚めたことは連絡しておりますし、もうすぐ迎えに来られると思いますよ。」

「へ?」

まさかあの2人が? 驚きと不安で固まる俺に彼女はトドメの一言を添える。

「2人とも相当心配なさっていたようで、多分怒られると思いますが甘受してくださいね?」

その時、俺は優しく微笑む彼女の顔がなぜか悪魔に見えたのだった・・・。



 「おかえり~!また面白い顔だな義弟おとうとよ。無事でなによりだ。」

俺の家で両頬に紅葉のマークを付けた(理由はご想像におまかせする。)俺を出迎えたのは、なぜか水面や琥珀ではなく豹牙アニキだった。

「あれ?水面と琥珀(アイツら)は?」

そう聞くと、何故かアニキは気まずそうな表情をして、

「いや、な。実は水面ちゃんとアイちゃんと後ろの2人から話があるらしいんだ・・・。」

「え?」

アニキの後ろを覗きこむと、そこには思いつめた表情の水面と無表情ながら耳を緊張させたアイと、気まずそうな表情の琥珀がいた。

「なるほどね・・・、だいたい分かった。」

この状況で予想出来ることはただ1つ、俺らの1番知られたくない秘密がバレかけてるんだろう。なんとか誤魔化さねぇと・・・。

~数分後~

俺ら(俺とアニキと琥珀)の前に4人(フェレと吹雪と水面とアイ)が座り、重々しい空気が場を満たしていた。

「で、話って何なのかな~ご婦人達?」

この空気に耐えられなかったんだろう、アニキが陽気な口調で話しかける。だが、そんな努力を無視して、フェレがこう話し始めた。

「お医者様が言ってたんだけどね砕牙、あなたの体には普通に生活していたら冒険者でも付かないような大量の傷跡があるそうじゃない。」

「それにや、アンタの左目の傷は攻撃を受けたんではなくて、拷問かなんかで付けられたような付き方しとるらしい。」

「さらに、そのお兄ちゃんの目からお兄ちゃんの魔力保有量を上回るほどの魔力が感じられるって、専門家の人が。」

「「「どういう事?」」」

・・・マズイな、ほとんどバレている。アイはさっきから無言だが、耳が震えている。

どうやって誤魔化そうか、アニキ達の方を見ても分からなさそうな顔をするばかり。っと、

「なぜ、こちらを見ないのですか?」

アイが震えた声で話し出した・・・。

「また誤魔化そうとしてますね?フェレさんから聞きました。以前にも何かを隠しているような素振りを見せていたと。なんであなた方当事者だけで抱え込むんですか?それは砕牙さん、あなたが私たちにするなと言った行為ですよね?何故それをあなたはしようとするんですか?あなたと私たちはそんな関係ですか!?上辺だけ仲良くして本音をかくすような、そんな偽りの間柄ですか!!?そんなに私たちのことが信用できませんか!!!?私たちは邪魔な、いらない存在ですか!!!!?」

アイが大きな声を出したことに驚いて顔をあげると、
















アイは泣いていた・・・。

アイだけじゃない。フェレも、吹雪も、水面も、みんな泣いていた。みんな涙のたまった目でこっちを睨んでいた。

その光景を見て、そしてアイの言葉を反芻して、俺の心の中にある思いが出てきた。それは、今まで1度も抱かなかった感情。危険だからと言って捨てていた感情。

『こいつらなら、話しても大丈夫かもしれない。』という安心にも似た信頼感情。

「分かった。」

俺は言葉を返す。もう迷わない、アニキたちの方は見ない。きっと同じ顔をしてるだろうから・・・。

「全部話す。実話だから、しっかり聞いてくれ。」

そして、俺は語り始めた・・・。

ハロウィンの話は次章にします。もう少しお待ちください。

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