おしゃれと変態は紙一重
やっと標準の長さです・・・。
「寝たか・・・・。」
俺の腕の中でアイは泣き疲れて眠っていた。
「ゆっくり眠りな、もう大丈夫だから。」
そう声をかけた後、アイを地面に下ろそうとした。けど、その腕をしっかりつかまれてて離せなかったり・・・。
「やれやれ、まるで子供みたいだ。」
ため息1つついて、気を取り直し「後ろ」に声をかける。
「出てきたらどうだ?こっちで話そうぜ。」
「・・・やはり気づいていましたか。」
そう言って出てきたのは覆面かぶって蠍マークの黒タイツに身を包んだ3人の曲者。
「言っておきますが、我らは変態ではなく流浪冒険者です。間違った読み方はやめていただきたい。」
・・・どいつもこいつも、地の文に反応しやがって。流行かこれ?
「どうぞ。」
「ん?なにこれ?」
「冒険者名鑑です。なんでも、チェックしないと気が済まないとか。」
あ~、盗聴されてたのねあの話。あんな嘘つかなきゃよかったよ。
「附箋の貼ってある所が我らのページです。」
「へいへい。」
どんだけ自己アピールしたいんだよ!?なになに・・・・・、
毒蠍三人衆
3人の兄弟でチームを組んで活動している冒険者で、それぞれランクは長男がS、次男と三男がAとなっている。黒いタイツに身を包み、覆面を被ったその姿は間違いなく変態。国境警備員に職質されたこともあるとか。
それぞれが所持している武器は表面に致死量の猛毒が塗られている槍で、チーム名の由来にもなっている危険な武器である。
うわぁ・・・・、なんだこれ。最悪の変態集団じゃん。相手方もなんで二番手こいつらにしたんだろ?
「あなたならもう分かっているでしょう?我らへの依頼はあなた方の監視と、万が一『黒猫』が失敗したときの始末。」
「傷つき、疲弊したあなたでは私たちと戦っても勝ち目はありません。」
「さぁ、さっさとその小娘を渡してもらおうか!」
ッチ、こいつらアイが目当てか。まぁいい、こんな雑魚共の掃除くらい今の俺でも余裕だ。
「悪いが、渡さない。この子は今やっと寝たところなんだ。相手なら俺がするぜ。特にさっき3番目にしゃべったアンタ!口が悪いんだよ!!」
とりあえず安全な場所にアイをおろし(手を離した時ちょっともぞもぞした、猫耳もモニョモニョした。)、体に鞭入れて刀を抜く。
「ふふふ、いいでしょう。来い!」
長男っぽい奴が叫んだ瞬間、大量の覆面被った男がぞろぞろ出てきた。
「何!?」
「ククク・・・、あなたがそう言うのは分かっていました。さすがに隻眼の獣王相手に3人はキツイと思い、準備させていただきましたよ。」
長男がそう言って笑う。くそ!いくらなんでもこんな数は無茶だ!せめてアイだけでも・・・。 俺がそう考えてた時、
「ちょっと待った~~。」
その間延びした声を聞いて、俺は言いようのない脱力感と安心感が体を覆うのが分かった。
さぁ、誰が来たでしょう?




