弱い獣ほどよく吠える?
新キャラ(本格的に)登場。
「どうぞ、粗茶ですが。」
「お構いなく。すぐに用件に移りますから。」
いや、お構いなくってもねぇ、用件が「殺し」なんだから構いたい。構って時間を稼いで忘れさせたい。
俺の前には綺麗な猫耳少女が座ってて、そいつが俺を殺しにきたとか仰ってるこの状況、打破できる奴は名乗りをあげてくれ!交代しにいくから!
「で、あんたは誰ですか?」
さ~て、こーやって時間を稼ぐぞ~。そして早く忘れてくれ~。
「申し遅れました。私の名はアイ・C・ヘッジです。」
「へ~、いいお名前ですね~。」
「いえ、そんなことは。」
しっかし表情変わらねぇなぁ。って!相手を気にしてる暇はねぇ!時間を稼げ俺!
ん?なんか猫耳がピコピコ動いてるけどあれ本物?
「あの~その耳と後ろのシッポって本物ですか?」
「そんなことはどうでもいいでしょう?もう、覚悟はよろしいですか?」
はい、表情を一切変えずに切り返されたよ~。こりゃあマジで何とかしねぇと・・・。しかし、気になるなぁ、あの猫耳。今はピーンとなってるけど。
「あ、少し待ってください。俺にはちょっと変わった癖があってね、冒険者のような方を見かけると冒険者名鑑を開きたくなるんですよ。だからそれをしないと死んでも死にきれなくて、見てもよろしいでしょうか?」
「はぁ・・・、どうぞ。」
うわぁ、今絶対馬鹿にされたよ。表情は変わんないけど目が可哀そうな人を見る目だったもん。猫耳も心なしかへにょんとしてたし。まぁここまで言って見ないのも変だな、え~と・・・・、
アイ・C・ヘッジ
ランクEの冒険者で大陸を転々としている流浪冒険者。特徴的なのはその黒髪の上にある猫耳で、腰のシッポと共に本物。本人の感情によって動いているその猫耳は顔以上に彼女の心を表す。
所持している武器は「血塗られた刃」と呼ばれる短剣で、餓狼の牙(ランクS)が使われており、入手方法は不明。
その容姿のせいか貴族に人気があり、「黒猫」の二つ名を持っている。
OK。ちょっと落ち着こうか。・・・ランクE!?いやいや、そんな奴がなんで俺を?・・・そうか、コイツあれだ、無理矢理やらされてるタイプだ。うん、きっとそうだ。
「その、そんなランクでなんで俺を?」
「ある方から依頼を受けまして、あなた個人には恨みはないのですけど、依頼ですから。」
やっぱりな、これなら説得すれば・・・。
「はぁ、なるほど。で「それに、」はい?」
「それに、恨みはありませんが、個人的に戦ってみたいとは思ってましたし。あの有名な2大人間兵器の片割れ、私と同じ刀使い、『隻眼の獣王』の獅子王 砕牙とね!」
駄目だコイツ、早く何とかしねぇと・・・。ランクEで最上位にケンカ売るとか馬鹿だろ!これは教育しねぇと。
「いいですよ。ここではあれなんで、あちらの空き地で。」
この判断のせいで後悔すること、知ってた奴教えといてくれよ!
僕もよく吠えたものだ。




