大物と馬鹿は紙一重
さて、アニキの描写にも疲れて来ました・・・。
「待ちな。」
そう声をかけたのは年の頃20くらいの女だった。
後ろからそう声が聴こえた時、普通はどうする?逃げるんだろうなぁ・・・。
だが、俺は違うね。
「誰だ?お前さんは。」
相手も驚いてるようだ。自分で「待て」って言っておいて待ったら驚くってどうなんだよ。
「いや・・・、まさか返事するとは・・・。まぁいいか、アタシは『鬼頭衆』筆頭の風魔。アンタ、アタシの部下を随分アッサリと仕留めたらしいねぇ。」
何を言い出すかと思えば、そんな事か。
「そうだが、それがどうした?まさか、部下の敵討ちか?」
だとしたら参った。俺は女を攻撃出来ない・・・。
「まさか。あんなの、頼まれて入って、懇願されて筆頭になっただけだ。別に思い入れなんてないよ。」
あ、そうなんだ。それはそれで酷いが、まぁいいでしょう。
「じゃあ、敵討ちじゃなかったら何だ?」
部下がやられた時の棟梁なんてする行動は2パターンしかないから、予想はついてるけどね。
「決まってるだろ?筆頭不在とはいえ、『鬼頭衆』を仕留めたような奴がいたら、手合せ願いたくなるモンだ。」
そう言って俺に笑いかける女もとい風魔。
コレは、予想はしてたけどマズイ・・・・。前述した通り、俺は女の子を殴れないし、でも向こうも引かないだろうからなぁ・・・。
「いいよ。相手になろう。ただし、期待外れでも怒るなよ?」
こうなったら、適当に相手して程々で負けよう。勝って怒る奴もいないだろうから、コレで解決する筈。
「よっしゃー!行くぜぇ、火遁 綱火!!」
いきなりだな。しかも、こんな直線的で避けやすい術とか・・・。半蔵より弱いんじゃね?
「楽勝だな。よっと。」
俺が火を飛び越えた瞬間。
「今だ!網拡散の術!!」
火が網の様に広がって迫ってきやがった。嘘だろ・・・!
「まさか、1度出したスキルを変化させるとはな・・・、ってアレ?」
アイツがいねぇ・・・? ッ!?まさか!!?
「隙だらけだぜぇ!!心臓突き!!!」
「うぉ!!?」
危ねぇ!少し油断し過ぎてたな・・・。
「見事な腕だな。スキルの途中変化だけでなく、ステルス効果も。」
「当たらなくちゃ意味ねぇよ。」
あらら、少し不満そうだ。コレで避け続けて先方が飽きたらいいんだが。
「なら、さっさと俺に当てる事だ。狂戦士に避けられるなんて影縫失格じゃね?」
多分、こーゆータイプは挑発したら怒るだろうしな・・・。
「なんだと?もう1回言ってみな!!!」
ほらな。
「そーやって怒るんだったら当ててみな。」
コレでアツくなりすぎて周りが見えなくなったアイツの視界からトンズラすれば終了だな。
「上等!!食らいな!!!」
ホラ来た。チョロイな。
「・・・・・・・・ヤメだ。」
え? どーゆー事だ・・・?
俺が唖然としてる間に、アイツは武器を収めてやがる。
「オイ、何で止めたんだ?」
「だって、お前さんの術中にはまってたみたいだし。」
へ・・・?何言ってんのこの娘。
「だって、今の挑発だろ?だったら、ソレに乗ったら負けになる。だからアタシはヤメる。負けるなら戦いを無しにするよ。」
へぇ、冷静な分析も可能なのか・・・。意外と大物じゃん。考えを暴露しなければ・・・。
「成程、じゃあ俺はこのへんで、じゃあな「待ちな。」あぁ?」
去ろうとした俺の行く手を、風魔が塞ぎやがった。何で・・・・?
「戦いは止めたけど、まだアンタの強さは分かってない。だから、アタシも依頼について行く!!」
・・・・・・うわ、面倒臭・・・。
次回から依頼に出発。




