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処刑された悪役令嬢、三年前に死に戻ったので王国ごと選び直します  作者: ピラビタ


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8/10

選ばれなかった未来

本来、死ぬはずだった人物が生きていた。


下級貴族の青年。

三年後、暗殺事件の隠蔽のために消される男。


――今は、まだ生きている。


それを知った瞬間、私は震えた。


「助けたかった?」


ヴァレロの問いに、答えられなかった。


「未来を変えれば、救える者もいる。だが同時に――」


「別の誰かが、代わりに死ぬ」


ヴァレロは容赦なく続ける。


私は理解していた。

理解していたからこそ、怖かった。


未来は、一本の線じゃない。

私が触れるたび、無数に枝分かれする。


――どれが、最善なのか。


夜、部屋に戻り、私は一人で問い続けた。


それでも答えは出ない。


「……それでも」


私は、進む。


止まる勇気より、

進んで壊す覚悟を選ぶ。


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