魔王現る。
ここはどこだ?確かキングゴブリンに追われてた神咲に囮になれって言われて蹴られてそれから意識が、、、てことはここキングゴブリンの巣!?だとしたらなんで生きてんだ?なんか洞窟っぽいけど
「おっ、目覚めたか!しかしお前可哀想だな。仲間に裏切られるなんて。」
なんだこのおっさん?すごい王様っぽい格好してて、肌が真っ黒。まるで魔王みたいな見た目だけど。
「あのー、ここどこですか?」
「ん?ああ、ここか、ここは人間の王の城の地下にある魔王城だ。」
「へ?」
「だからここは魔王城だ。」
「あのー、再度質問してよろしいでしょうか。」
「構わんぞ」
「もしかして、あなた魔王だったりします?」
「ああ、そうだぞ」
「うわーー!」
俺はめいいっぱい後ろに下がり剣を抜き魔王に剣を向けるが、、、
「待て待て、儂はお前を殺すつもりはない。なんならお前を助けた。」
そういや木に頭をぶつけたのに痛くない。結構血が出てそうな勢いだったのに。
「仲間に裏切られたお前をキングゴブリンがここに運んできた。で、余ってた回復ポーションでお前を回復して、今に至る。お前体力1でどこかぶつけただけで死ぬから運ぶの大変だったらしいぞ。」
奥にいたキングゴブリンがマッスルポーズを取ってる。助けてやったぞって意味かな。
「ありがとうございます。って何で人間を助けるんですか?敵っすよ!」
「そりゃー、、、」
この流れは多分奴隷にされるんだ。もうだめだ。助けて!こんなとこで死にたくない!
「倒れてる人見かけたら助けるだろ。」
「へ?」
「俺らだって無闇に人を殺したりしない。」
魔王はこの島の歴史を教えてくれた。この島は元々、魔人族と魔物が住んでいたが人族が侵略してきて、抵抗するが、惨敗したらしい、そこでこの島は人間に支配されることとなり、ここを拠点としているらしい。俺ら召喚者が聞いていた魔王城は偽物らしく、ここに結界を張って城を建て、住んでいるそう。結界のおかげで人間たちが気付くことはない。まさに灯台下暗しだな。って人族最低だな。
「で?どうする?帰りたいというなら記憶を消す魔法を使った後に帰すが。」
「、、、れてください」
「ん?何だって?」
「俺を魔王様の家来にしてください!」
「能力によるな」
あ〜、これは帰る流れだ。
「で、お前の能力は?」
「かっ、鍛冶屋です!」
「鍛冶屋?職業としてはよく聞くが能力ではあんまり聞かんな。どれどれ。」
そうして魔王は分厚い本を取り出して読み始めた。
「何ですか?その本」
「ああ、この本は能力についてまとめられている本だ。人間のとしょかん?ってとこから取ってきた。で、鍛冶屋か。んー初期値は普通だな、、、進化能力は、、、」
「進化能力って何ですか?」
「レベル100になったらもらえる新しい能力のことだ。お前何にも知らないな。今の王、適当だな。で、お前のは、、、はぁ!?嘘だろ!?」
「どうしたんですか。」
本を覗き見ると創作者との文字が。何だろ。
「どういう能力なんですか?」
「考えた物が何でも作れる。」
「それだけ?」
「それだけ?ってお前舐めてるのか!剣振るだけと、兵器作って使える、どっちの方が強い?」
「そりゃー兵器の方ですけど。」
「しかも考えた物だ。現実になくてもいいんだ。」
へー、すごい能力だな。でも、、、
「俺戦えないですけど。」
「お前、家来になりたいのかなりたくないのかどっちなんだ。まぁいい特訓だ!3日は寝させないぞ。」
俺は震えてきた。
「なんだ?怖くて震えてきたのか?」
「いや、楽しみになってきました!こんな僕でも活躍できるなんて」
俺は久しぶりの喜びに活力が出てきた
「それに、俺はクラス全員に復讐してやるんです。それができたら何でもいいです。」
「そうか!なら、頑張らないとな!じゃあ今からお前は俺の配下だ!頑張ってレベルアップアップして、俺の手となり足となれ!」