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14話

(何かいい具合に場の流れが作用してしまいましたね……まぁ正直悪い気はしませんが、これで何かあった時すぐに対応してもらえると思ったらいいことなのでしょう……)

そう思うと気持ちが少しだけ軽くなる気がしましたね。

とにかく気を取り直して私はこの依頼について話をすることにしたのだった。

「いくつか作りたいものもあるので製作する際に時間を頂くこともあると思うのですが大丈夫ですかね?」

それならばと彼女も応接用のテーブルを使ってもらいながら作っていくことに決めたのだ。

そこまでの大きさではない為時間はそうかかるものではない。

ロゼさんにも手伝ってもらうことも出来るだろうが……彼女は別の仕事があるのだ。

私が彼女に視線を送ると少しだけ困ったような表情を見せたので、すぐに視線をそらしたのだ。

(まぁ……私の我が儘で仕事を増やすわけにもいかないですからね)

と思っていると彼女は少しだけ迷いを見せるのであった。

私が考えている間に意を決した彼女が立ち上がると何度も頭を下げてきたのだ。

(おや?ロゼさんは一体どうしたんですかね……?)

本来であれば嬉しそうに迎えてくれるはずなのだが、どちらかというと驚いているように私には見えたのだ。

「あ……あのタクミさん……私の方もなんですが出来れば戦闘スキルを習得する方に協力していただいていいでしょうか……?」

念押しの様に言われてしまったのです。

(ん?今の時期はなんだなんだと言ってベテラン勢の方が依頼を受ける量を減らしているはずですが……?)

どういうことだろうと思った私が疑問に満ちた顔をしていたはずなのだが、それに気づいた彼女は普通に理由の説明を始めてくれていた。

「あ、知らない方も多かったのですね」

そう言うと目の前に一枚の資料を広げて見せてくれたのだ。

それは2ヶ月前のこの時期からの出来事が記されている資料であった。

ロゼさんによればこれほど平和で楽な仕事は領主様が絡んでいるものぐらいだと思えるくらいだと言う。

次に右手に持っていた依頼の内容を確認しながら左手を振って依頼の一覧を表示させていった。

「それはすべて領主様からの発注でして……新米冒険者用なんですよ」

(なんですと!!)

「今1番人気がある依頼ですよね!」

つい話が盛り上がってしまうほど興奮する私の様子を確認したロゼさんはさらに話を進めてくれる。

「そうですね、まだ今回は公表前なのと他の方は私達が預かることはしていないので可能性はありますね」

「ほう」

「今のところ全員Eランクからのスタートですが、先ほど言いました戦闘スキルを学ぶことを強いられたことも含めてすぐに対応出来るかと思います」

まるで懇切丁寧に教えてくれるような話し方をしているロゼさんだったのだが、そんな様子を見ていたカイル君は何故だかニヤニヤしているような気がしてならなかった。

それは私だけではなくカウンターから私達の話を聞いている何人かも同様に感じ取っているようで不思議そうな表情になっている。

(珍しいですね……?あの真面目なカイル君があんなにもにやけた顔をするなんて……何かありましたかね?)

そんな彼の様子があまりにも可愛らしく感じられたのだ。

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