表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
7/45

第7話 彼、昼食

ふたりとも食べ始めたところで、改めて会話が始まる。


「この前、冨田さんに金曜のこと聞かれたね」

「そうでしたね、なんか面白いもの見つけた、って感じで笑ってましたね。仕事上がりに、そこにいた人で飲みに行っただけなんですけどね」

「ふたりだけだったからじゃないかな」

「みなさん、そういう話好きですよね」

「そうだな」

「今のこの状態も誰かが見たら、噂話が膨らむのでしょうね」

言われてみれば、その通りだな。偶然同じ店に来て、混んでたから相席になっただけなのに、はたから見たら、ふたりで昼を食べに来てるように見えるかも。

可愛い女子とのご飯は楽しい。だけど、噂されて、変な目で見られるのはイヤだな。中原さんはどう思っているんだ?

「そういう噂されるのイヤじゃないの?」

「気持ちのいいものではないですけど、だからどうなの?って感じです。実害ないですし」

そうか、実害はないな。言わせておけばいいのか。

「もちろん、あまりにも浮ついた女とかは思われたくないですけど、誰かとふたりでご飯食べてたくらいの話なら、気にしないです」

「なるほどね」

「藤井さんはどうですか?」

「俺は噂されて、変な目で見られるのはイヤだな。勝手に見てるのはともかく、冨田さんではないけど、何か言われるのがイヤだな」

「そうなんですね」


「ところで、そばは好きなんですか?」

「特別好きではないよ。今日は順番待ちがいない店にしただけだね」

「それなら、そばじゃなくて中華でも定食でも何でもよかったんですね」

「その通り。昼休みの時間もあるし、さっと食べて帰れれば何でも良かったね」

「食べたいものではなく、時間で決めるって面白いですね」

「そうかな。外回り中は時間が優先するし、普通のことだと思ってるよ」

「そうなんですね。じゃあ、もし麺類の店しかなかったとしたら、何がいいですか?うどんやラーメンもありますよね?」

「ラーメンだな。ラーメンは好きだし、この辺にも店は結構あるから困らないよ」

「へぇ結構あるんですか。それなら、この近くで美味しいラーメン屋を今度教えてください」

「いいよ」

「その時は、一緒に行ってくださいね。ラーメン屋って女性ひとりだと入りにくいんです」




あれ、一緒に行くことになってるぞ?


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ