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第38話 彼、更に

1回目のプレゼンの結果が来た。2回目のプレゼンに進めるようだ。やった、これは嬉しいぞ。

やる気を出させるための方便かもしれないが、どうやら客先内では評価は高かったらしい。頑張ったかいがあったな。


「藤井さん、やりましたね」

「あぁ、頑張った甲斐があったね。中原さんがサポートしてくれた結果だよ」

「そんな、藤井さんが頑張った結果ですよ」

「サポートが中原さんじゃなかったらこうはいかなかったと思う。ほんとにありがとう」

そこに課長が来た。

「頑張ったな。でも、次こそが本番だ。あと一踏ん張り頼むよ。中原さんもサポートよろしくな」


受注に向けて、2回目のプレゼンの準備が始まった。

また、社内各所と仕事を進める。そして中原さんとも仕事を進める。

そうして、中原さんとは、お昼休みや退社も一緒の生活が続いた。

そこまで一緒にしなくてもいいような気がするのだけど。特に退社時間は、なるべく先に帰って欲しいと思う。自分のせいで引き止めてしまっているという申し訳無さを感じてしまう。でも、中原さんは全然気にしてないみたいなんだな。それどころか、何か楽しそうに見えてしまう。いや、毎日残業続きで楽しいはずはない、きっと勘違いだろう。

周りの人達も、もはや、朝から夜までふたりが一緒が普通だと言う感じで見ている。

しかし、変えようとしても、仕事は進めなければならないので、どうしようもない。この案件が終わるまでは、現状維持で過ごすしかないかな。中原さんは気にならないのだろうか。いや、気になるどころか、楽しそうに見えてしまうが、どう思っているのだろうか。


プレゼン前日になった。

「いよいよ、プレゼンは明日ですね」

「そうだな。結果がどうだろうと、この忙しさも明日までだな。中原さん、ずっと頑張ってくれてありがとう」

「気が早いですね。まだ、終わってませんよ。それに仕事ですから、普通のことをしただけです」

「確かにまだ気を抜くのは早いな」

「ですね。最後の追い込み頑張りましょう」

そうして、いつもにまして遅くまで時間がかかりながら、準備は終わった。

「いや〜、いつもにまして遅くなっちゃったな。ダッシュで帰らないと。終電ギリだね。中原さんは大丈夫?」

「私もダッシュでギリです。急いで帰りましょう」

そうして、最終退場者になっていた事に気が付き、戸締りと警備のセットをして、ふたりで駅までかなりの急ぎ足で帰った。



何とか帰宅。


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