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第33話 彼、仕事に忙殺される

大型案件に向けての仕事が始まった。

大変だと言っても、いつもの業務と基本は変わらない。ただ、大型になったから増えることがあるだけだ。

ざっと、やることとスケジュールを考えてみた。課長にも報告しアドバイスをもらいながら、今後の進め方を決めた。

予定は見えてきたが、やっぱりGWもそこそこ仕事を進めていかなければ間に合わない。課長もそれは認識しているようで、特に否定もされなかったな。代わりの休みはひと段落してから取らせてもらうしかなさそうだ。


まずは社内他部門とのスケジュールと作業内容の確認だ。

設計部門、積算部門とそれぞれに出向いて打ち合わせした。やはり認識の違いはあるようで、意思統一が出来てよかった。作業内容も漏れが無いように、出来たと思う。

次にお客さんからの今までの経緯を資料を読み込み、頭に入れ、担当として挨拶に上司とともに向かった。

お客さんからの手応えは悪くない感じではあるが、これから先、どう転ぶかはわからないから慎重にそして綿密に対応していかなければと、改めて思った。

そうして帰社したらお客さんから聞き出した情報を社内に伝え、修正した内容を確認し、お客さんと打合せをし、と作業は忙しく繰り返しながら進む。

そんなふうに、色々とやっていたら、気がつけば毎日遅くまでの残業の日々が、続いてしまった。


その間、サポートに指名された中原さんはと言うと、同じループに否応なく引き込まれている。もちろん担当の自分程ではないにしても、残業続きの日々が続いていた。

自分の仕事のことなので、申し訳無さがあるが、仕事なのでこなしてもらうしか無い。

なるべく早く帰ってもらうようにだけは心がけていた。

GWが近づいてきたある日、お客さんに資料を提出して、一段落する日が来た。今日は久しぶりに早く帰れるなと思っていたら、中原さんが近づいてきた。

「藤井さん、今日は久しぶりに早く帰れそうですね」

「そうだね。最近はずっと中原さんも毎日残業させてしまって申し訳ない。たまには早く帰ろうね」

「藤井さんは毎日私よりも遅くまで仕事してますよね」

「まあ仕方ないよ」

「今日は、早く帰れそうですし、お疲れ様会として、ご飯食べて帰りませんか?疲れも溜まってるでしょうから、早めに切り上げる前提で。」

最近は忙しくて中原さんとのご飯とか行ってなかったな。久しぶりだし、仕事も一緒にしてるし、たまにはいいかもしれない。

「そうしようか」




ご飯?お酒?


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