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第27話 彼女、ホワイトデー その2

藤井さんから貰ったイヤリングをすぐにつけようかと思った。嬉しいし、せっかくのプレゼントを着けた姿を見せたい。いや、でも待って、1日の途中でアクセサリーが変わったら気が付いた人から不審に思われてしまうわね。

私が1日の中でそういうことをいつもしているのならともかく、一回だってしたことはないのだから。

仕方がない、着けるのは明日にしよう。そうだ、元々はショッピングの時に買った服に合うイヤリングを選んだのだから、明日は服とイヤリングでセットにしてこよう。きっと藤井さんもそう思ってるはずだわ。


藤井さんが席に戻ってきた。

「伝票、しっかりと受け取りました」

「よろしくね」

少し含みのある笑顔で会話した。

これだけ会話できれば今日は十分よね。



ホワイトデーと誕生日が過ぎてしまうと、イベントが何もないわね。

たまたまふたりが会社に残ってる日とか偶然のなにかがないと、進展が望めないわ。

声をかけられるタイミングがあるといいのだけど。

いや、そう言えば今は3月末、この時期はお花見の時期ね。職場でお花見を企画しても、きっと藤井さんは来ない。だから、個人的に誘ってみたら、もしかしたら来てくれるかも。わからないけど、誘うネタとしてはいいかも、だわ。

問題は声をかけるタイミング。周りに気が付かれないようにって、結構難しいのよね。やってみて初めてわかったわ。

よし、別の方法を試してみるか。


今日は藤井さんに書類を頼まれていて、さっき出来たのよね。それを渡しに行く。

「頼まれてか書類出来ました。確認お願いします」

「ありがとう。すぐ見るよ」

藤井さんは書類に目を落とすと、おや?という顔をした。それは付箋が貼ってあるからだ。

それにはこう書いたのよね。

「いい時期なので、もしお暇があれば会社帰りにでも、お花見に行きませんか?」

藤井さんは付箋と書類を両方見て

「書類の内容はこれで大丈夫。他もいいよ」やった、微妙な言い方だけど、お花見オッケーということね。


さて、お花見オッケーの返事はもらったけど、どこに行こうか?会社の近くにお花見が出来そうな場所は無いのよね。

最寄り駅から二駅電車に乗ると、そこそこ広くて桜が咲いてる公園が有るのだけど、わざわざ電車に乗ってまで藤井さんはつき合ってくれるかしら?




むしろ、その方がいい?


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