学校①
この島に来てから時間感覚が狂いそうになっていたけど、8月30日だからほとんどの学校は夏休みの終わりがけであろう。
「はぁ…やだなぁ。」
転入届と書かれた書類に名前を書く。寮生活にもだいぶ慣れてきたけどそれ以上に憂鬱なことがあった。
学校…
別に勉強が嫌いって訳では無い。僕は他人と必要以上に関わるのが苦手だ。高本でギリギリだ。
そもそも僕は人間が嫌いだ。後先を考えずに突発的な行動をして、後で痛い目を見る。正直僕自身もその繰り返しだけど、なぜ人はここまで学習できないんだろうか。犯罪者や俗に言われるヤンキーは、なぜそんな法に背く無駄なことがかっこいいとでも思うのだろう。
本当に単純で愚かだと思う。
前の学校でも、無駄なことで楽しんでる人間がいて、なぜそんなことを、と毎回思った。あんな気持ちの悪い空気に身を突っ込むのは嫌だ…
正直、先生を雇って毎日勉強を教えてくれた方がいいなと思った。
「他人とのコミュニケーションは任務でも大事だぞ。」
学校に行くのを拒んだ僕にナズさんが言った言葉を思い出した。でもだからといって不登校になるのもアホらしいし、1年半時間を無駄にすることになる。
僕は渋々、学校の用意を始めた。