第5話 オリジナル
第5話 オリジナル
火の基本技は僕が最初に使った爆炎。そして上昇気流と火炎放射という技だ。エネルギーが火へ変わりそれを纏って放出したり上に突き上げたりするから、火の基本技は他の属性よりも使いやすかった。
「もう習得できたのか。流石センスAだな。」
「あ、ありがとうございます…」
「あとはオリジナルだな。自分自身で考える技だ。どんな能力を持たせるのも、どんな軌道にするのかも君の自由だ。基本技は能力が付かないが、オリジナルは能力が付くから、作り方と、君次第でどんどん強くなるぞ。」
「能力って例えばどんなのですか?」
「そうだな、例えば、ジョジョとか見たことあるか?」
「ああはい昔好きだったので。」
「ジョジョのスタンド能力と同じさ。生命を与えるとか、物を重くするとか。君は火だから例えば焼き尽くすとか、爆発させるとか、そんな感じさ。」
って言われても正直イメージなんて付かない。
どんなのが良いだろう。
「まあ、まだ2日なんだ。早い方だからゆっくり休んで考えるといい。今日は解散だ。」
「はい、ありがとうございました…」
「ねぇソウタ、オリジナル技どんなのにした?」
「俺はまだ基本技1つまだ覚えてないけど、考えてはいるぜ。」
「へえ、どんなの?」
するとソウタが左手を上げて奇妙な形を作った。けどこれなんか見覚えある。
「もしかしてこれ、電磁誘導のフレミングの法則?」
「そうそう、中指の電気で動きを止めて、人差し指の電気で方向を操って距離を操作して、親指で相手の動きを操作するんだ。」
「すごいけど、そんなことできるの?」
「ほれ」
ソウタは中指の電気を、近くにいたスズメに流した。するとスズメは動かなくなった。
「す、すごい!」
「だろ?これからもっと伸ばしていく予定!」
能力ってこういうことか…。
寮に着いた。ソウタとは部屋が隣なので、玄関の前で別れた。
疲れた僕は寝てしまった。