第4話 センス
第4話 センス
僕はさっきから基本技よりもセンスAが気になっていた。何故僕がセンスAなんだろう?
「それでは今から基本技の講義を始める。プライド能力は基本技とオリジナル技を使って戦うのが主流だ。だから、基本技を完璧に習得し、オリジナル能力を使えるようになったら、レプリカバスター免許を取得できる。それじゃあまずは自己紹介をしてくれ。」
教官が言った。
「俺は岡島ケンジだ」
金髪のピアスをした少年が言った。
「…片岡ケイです…」
髪が長く、酷く寝癖のたったみすぼらしい少年が消え入るような声で言った。
「俺は高本ソウタです。」
「僕は赤池カイトです。」
「よし、岡島君と高本君と片岡君と赤池君だな。それではまず、君たちの適正属性を調べる。エネルギー源の色で分かるからな。とりあえず出銘をしてみろ。」
僕達は出銘をした。
「赤池君は火、高本君と片岡君は雷みたいだな。岡島くん、君は黄緑色だったけど、適正属性はなんなんだい?」
「俺は風雷使いだ。だから、雷と風、両方が適正だ。どちらかと言えば雷が主流だがな。だから俺は基本技もオリジナル技も使える。見てくれないか?」
そう言った岡島は雷の基本技を見せた。稲津落とし、電光石火、遠雷。どれも見事だった。
「うむ、岡島君、君は合格だ。」
そして彼は第1合格者となった。
「きっと彼はセンスAなんだろうな…」
僕が呟いたとき、驚くべき言葉が教官から告げられた。
「え?彼のセンスはBだぞ。センスAなのは君と片岡君だけだ。」
「え?」
「それに高本君だってセンスBなんだからな。センスBは1000人に1人、センスAは10000人に1人の素材なん
だ。だから君たちは逸材揃いだぞ。」
僕達は逸材…センスAは、フィジカルや技術に影響しないってどういうことだろうと思っていたが、今理解した。僕みたいな人間と、みすぼらしい片岡がAだったからだ。
ーーーおまけーーー
岡島ケンジ
パワー A
スピード A
スタミナ B
柔軟性 D
バランス C
センス B
片岡ケイ
パワーD
スピード D
スタミナ C
柔軟性 A
バランス D
センス A