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29.神界にて1

「ところで、イサナミア、地球からフィルディアーナへの転送魔術はどうなったのかしら?」とフィルミアはイサナミアに聞いた。


「あぁ、それなら今のところ小物ならオッケーです」とイサナミアは答えた。


 女神イサナミアは、女神フィルミアの助手兼パートナーだ。


 フィルミアが第三世代システムを発表した時に、その素晴らしさに惚れてフィルミアのもとに来た。


 もともとはサティアスのもとで研究しており、彼が師匠だ。なので、第一世代システムに関してはかなり詳しい。DNAベースの生物に関する取り扱いでは神界トップ5にはいる専門家で、さらには、神界でも珍しいシリコンベース生物系の権威でもある。


 ちなみに、フィルミアとイサナミアは神を育てる神界学園での先輩後輩関係で、フィルミアを先輩と慕う。


 そして、第一世代世界システムでの成功例の「地球」を管理する神でもあり、地球の文化に詳しい。


 そうなの? と、フィルミア。

「じゃあ、史郎さんに適当に何か地球の物を送っておいてあげてよね?」とフィルミアはイサナミアに頼んだ。




「そういえば」とイサナミアがふと思い出して話し出す。


「サティアス師匠が第四世代システムでの微生物の挙動について聞いてきましたよ」


「微生物? サティアスが?」とフィルミア。


「はい。第四世代になって、DNAベースの環境の再現度が第一世代並みになったでしょ、先輩の努力の結果(?)で。そのレベルで再現されたDNAベースの微生物をエンティティと接続する部分はどうなっているのか知りたかったみたいですね」

 と、イサナミアは説明した。


「へー……」とフィルミア。そして、「また何か文句をつけるネタを探しているのかしら?」と忌ま忌まし気につぶやく。


 これまで、サティアスはいろいろと詳細を聞きに来ては文句を言うということを繰り返していたのだ。


「さー、どうでしょう。でも、サティアス師匠は結構第四世代に興味があるみたいですけど?」とイサナミアは軽く言った。


「そうなの? 重箱の隅をつついてあら探している、の間違いじゃない? あれだけいちゃもんばっかり言って攻撃してくるのに?」と怒り顔のフィルミア。


「あー、まあ、師匠はね……(口悪いし)」と言葉を濁すイサナミア。


「まあ、とにかくひととおり説明しておきましたけど、また先輩のところに聞きに来るかもです」とイサナミアはフィルミアに言うのであった。


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