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第六話;諒とクローゼの激突

「諒君・・・あなた一体なに者なの・・・?」

愛の問いかけに諒はなにも言わない。

「鈴崎・・・物陰に隠れてろ・・!!」

「で、でも!!」

「早く行け・・・!!」

諒は愛を突き飛ばし、クローゼに向かっていく。

「‘セシル”!!」

諒の手から光がとびだしクローゼに放たれた。

ものすごい爆発音がして、クローゼが煙で見えなくなる。

<倒した!?>

愛がそう思ったとき諒の真上にクローゼがすっと現れる。

「甘いですわね!!」

ズウウウン・・・クローゼが諒のいた所に拳をうちつけた。

道路が、見事にへこむ・・・。

諒がよけなければ真っ先にあの世行きだったろう・・・。

「くっそ!!‘セシル”!」

「‘セシル”!!」

白い光と黒い光が同時にぶつかり、二人が人間ばなれしたジャンプ力

で真上にはねあがった。

「‘セシル”!!」

「‘イースト”!!」

クローゼの手から黒い光が飛び出すと諒はあたる前にすっと消える。

「甘いのは、お前だろ・・・!」

諒はクローゼの後ろに現れると、思い切り蹴っ飛ばした。

クローゼが愛から少し離れた所に叩きつけられる。

<な、何がおきてんの!?この人ら・・・人間じゃないよ>

愛が呆然とクローゼを見ていると、目の前に諒が下りてきた。

「おい・・クローゼ、一つ聞きたい・・・」

諒がクローゼを睨みつける・・・。

「リリースも覚醒したのか?」

諒の言葉に愛がわずかながらに聞き覚えをおぼえた・・。

リリース・・・

それは、昨日見た夢の中で出てきたクローゼと同じ服装をしていた人。

自分はその人のことをなぜかリリースと呼んでいた。

「あの方は、そんなマヌケな方と違いますわ。」

「口をつつしめ、クローゼ!!」

諒が大声で怒鳴る・・・。

怒られていない愛の方がビクっと跳ね上がったほどだ。

「無論・・・とっくの昔に覚醒しています。ですのに・・・」

クローゼが、キッと愛を睨みつける。

「・・・覚醒が遅れていて殺すチャンスだと申し上げているのに、

なかなか殺そうとしませんの・・。まったく、あなた一体どんな

手を使ったんです?」

クローゼは、愛を軽蔑するように見てきた。

ある意味・・その目は愛を憎んでいるようにもみえる。

「わたくし、その女を見ているだけでいらだちましてね・・・。

その顔を二度と拝めないように差し上げたいくらいですのに・・。」

クローゼが、ぎりっと拳を握り締めた・・。

「まあ・・そのうち、そのふざけた顔いえ・・薄汚い存在などすぐに消え」

「いいかげんにしろ!!!!」

諒がクローゼに向かっていったときだ。

愛の周りにあのヘドロのようなものが再び現れる。

「あぁっ・・・」

「鈴崎!!」

諒が引き返そうとするが、クローゼの放った光により遠くへ吹き飛ばされて

しまった。

「・・命令では、その女を殺すな・・・っといわれましたがラウンは殺しても

よろしいって事ですよね」

クローゼの笑みが恐ろしいほど冷酷に感じる・・・。

「わたくしに、少しでも攻撃してみなさい?あの女は邪魂<じゃこん>の

餌食となりますわ・・」

「こ、こいつ・・・」

諒がクローゼの卑怯さに、顔をゆがませる。

「り、諒君!!」

愛が行こうとするがヘドロのようなものに囲まれ身動きがとれない。

<やだ・・!私のせいで諒君が殺される!!!!>

愛は涙目で諒を見た。

諒は攻撃をしようとしない・・・。

事情は分からないが、とにかく自分のせいで誰かが死ぬのはいやだ・・・。

「諒くぅぅぅぅん!!!」

・・・愛が泣き叫んだ時、それは来た・・・。

夜空を切り裂き、愛の前に突き刺さったもの・・

それは、強く・・優しく光っている・・。

まぎれもない、愛の捨てたあの剣だ。

「あ、あれは・・・」

「‘光の剣”・・」

クローゼと諒が戦っていた事を忘れ、呆然と剣を見つめる。

<な、なんで・・・この剣がここに・・・>

とまどうように剣を見ていたが、意を決して剣をにぎった。

剣が更に輝きだして愛を照らす・・・。

「ああぁぁぁぁぁぁ!!!!!」

愛が剣を振り回し、周りにいたヘドロ達を斬る。

ヘドロ達がいっせいにじゅっと音を立てて消えていった。

「り、諒君殺すなら私を殺しなさいよ!!!」

愛が剣をクローゼに向けながら怒鳴る。

足は震えていて、少し押しただけでも倒れそうだ。

クローゼはくすっと笑い愛に手をむける。

「バカな女ね・・・先に死にたいの?」

どうせすぐ殺されるのは・・分かってる。

でも・・諒が逃げるまでの時間稼ぎぐらいにはなるだろう。

「バカ!!早く逃げろ!!」

「ヤ、ヤダ!!!!」

愛が叫ぶとクローゼはあきれたように笑いだした。

「では、希望にお答えしてその首をぶっ飛ばして差しあ」

「‘セシル”・・・・」

突如、クローゼの声が何者かにさえぎられた。

ドォォォン・・・・!!!!!!

クローゼがいままでの何倍もの強烈な黒い光にはじき飛ばされる。

諒と愛が、光の放たれた所を見るともう一人の黒いコートを着て、

仮面をつけた少女が・・・。

「なにをしている・・・クローゼ・・」

リリースが、きつくクローゼをにらみつけた・・・。

「い、いえ・・あの女を殺そうと・・−」

「私はそんな事を、言った覚えなどない。命令違反もいいとこだな」

リリースの言葉にクローゼはぎりっと歯をかみ締め、すっと消える。

リリースも、愛と諒を睨みつけるとさっとコートをひるがえし、その

場からきえた。

「こ、こえ〜〜・・・」

愛がへなへなと座る・・・。

腰がぬけたらしい・・・。

「・・・大丈夫ですか?」

諒がそっと手を差し出す。愛はいきなりの敬語に戸惑ってしまった。

「な、なんで敬語!!?」

「あなたが、私の上司だからです。もしや・・とは思っていましたが

気づかずに無礼な態度をとってしまい申し訳ありませんでした・・」

・・・・・・・。

「は・・・・!?」

優しく微笑む諒に対し、理解不能な愛・・・。

一体どうなるのでしょうか・・・?












こんにちわ!!あいかわらず話を進めている私です。

いよいよすべてが打ち明けられる第7話が目前!!

愛はいったい何者なもでしょうか!!

でわ、ご感想やキャラの質問等お待ちしております!


byざしきのわらし

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