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第五話;陰なる者と遭遇

「デ、デーートォォォ!!!??」

「ですか!!!??」

美術室に春花と後輩達の声が響く。

「デ、デートってどこ行くの!!?」

「ふふふ・・・知りた〜い?当てて見なよ」

愛が満面の笑みをこぼしながら、絵を描いている。

その顔は本当にいやらしい・・・。

「先輩の事だから、やっぱ買い物とかかな?」

「違うでしょ!!ロマンチックに夜の遊園地じゃないの?」

期待をふくらます後輩達に春花がチッチッと指を振る。

「あんた達さぁ、今まで愛の何見てきたの?愛の性格を見れば

分かるでしょ!」

愛の性格・・・

我食べる、故に我あり!!

その証拠に春花の給食まで取る始末だ。

「食べる事が本望な愛が行きそうな場所でデートにうってつけの

ところは・・・?」

春花の問いかけに後輩達ははっとしたように顔を見合わせた。

「レストラン!!?」

「そのとおり!!きっと二人きりで優雅に過ごすんだよ!!」

春花が自信満々に言う。

「さっすが、新藤先輩!!」

「うちらと格が違います!!」

後輩達の見え透いたお世辞を快く聞き流す春花・・。

一年間、共に活動してきたからこそ出来る至難の技だ。

「んで!!」

一同が一斉に愛を見る。

「どこいくの!?」

みんなの問いかけに愛がにこ〜〜っと笑った。

「えへへ〜、諒君ともんじゃ食べ行くんだぁ〜」

・・・・・は!?

一同硬直・・・。

「助けてくれた・・お礼にもんじゃ・・・恋の発展がある」

「わけないでしょーーーーー!!」

春花が思わずツッコむ。

後輩達がコクコクとうなずいた・・・。

「ええ〜あるかもよ!!こんなふうに・・・」


以下愛の妄想劇場・・・[第一話;もんじゃで恋の火傷]

とあるもんじゃ店で諒と愛がもんじゃを焼いている。

「きゃあ!!油がはねたわ〜<超ブリ>」

愛が叫ぶと・・・諒が優しく愛の頬にふれた。

「大丈夫かい?君のような美しい顔に火傷の傷がついたら大変だ・・」

・・・異様にバラと星をちらつかせた諒が優しく微笑む。

「あら、やだ〜。美しいだなんて本当の事を・・」

愛が照れたように微笑み、そして諒を見つめた。

「私はもうあなたの心に火傷を負っているの・・・。今さらそんな

火傷なんて、こっちの火傷に比べたら全然平気よ?」

「そうか・・。気づかなかったオレが悪かった・・」

「それは言わない、や・く・そ・く!<激ブリ>」

二人はそういうと抱きしめ合う。

すると他のお客さんがパチパチと拍手した。

「HAHAHAHA〜」

「うふふふふふ〜」

二人は「愛」を確信するかのようにいつまでも微笑んでいたとさ。

めでたし、めでたし・・・[第一話:もんじゃで恋の火傷」END・・・


「ね、ありえそうでしょ?」

愛がにこっと笑うが一同、もはや返す言葉すら見つからない・・・。

すると、春花ががしっと愛の首をしめる。

「あんたねぇ!!正気でいってんのかぁぁぁぁ!!!こんな事が

現実にあったらミラクルでしょ!!ノーベル賞とれるわぁぁ!!!」

春花が愛の首をがくがくゆらす・・・。

愛の口から魂が・・ぬけとる!!!

「だいたい、見ず知らずの他人がそんな光景見たら拍手せずに

血祭りか精神科強制連行だっつうのぉぉぉ!!!」

春花・・・まさしく私の意見と一緒だ・・・

後輩達もコクコクとうなずく。

「やっぱ・・へん?」

「へんにきまっとるわぁぁぁ!!!」

キシャァァァァ・・・春花、妖怪化・・。

こ、こわい・・・。

「ど、どうしよ〜〜!!約束しちゃってるし、どっか別の」

「今更、遅い!!!」

春花がずびしっと愛を指さす。

「あっちも、もんじゃで同意してんでしょ?なら、今日はデートじゃなくて

軽いお食事気分げいけば?」

「う、うん!!」

春花のもっともな意見に愛がうなずく。

まあ・・友達の意見とすればその恋が成就すればそれでいいのだ。

それでも・・あの妄想はやめた方がいいと私は思うのだが・・・


{約束の時間}

愛が校門へ急いで向かったが、まだ諒の姿はない。

「ちょっと・・はやすぎたかな・・」

愛が待ち通しそうに時計を見る。

春花に‘軽いお食事気分で行けば?”と言われたが・・やはり好きな人

と二人きりとなるとそんな訳にはいかない・・・。

やはり、多少は緊張するものだ。

<し、思考はともかく・・服装はへんじゃないよね!?>

愛がカーブミラーで服装のチェックしてる時だ。

自分の映ってるミラーにあの見覚えある黒い液体が滴り落ちる・・・。

「いっ!?」

愛が思わず後ずさりすると、塀の隙間や道の排水口からも次々とわいてきた。

「オ前ノチカラ・・モラウ・・」

「ワレニ、ソノチカラヲ・・・」

ヘドロがこの間のように人型化していく・・。

その数は約10体ほどか・・・?

「わ、私が何したって言うのよ・・・。剣なら返したでしょ・・・」

「うふふ・・・」

愛が怯えるようつぶやくと、目の前にあの黒いコートをきて仮面をつけた

少女・クローゼがどこからか飛び降りてくる。

「お久しぶりね・・ルーンベルト・・。覚えてないなんて言わせませんわ」

クローゼが愛をあざ笑うかのように微笑む。

<だ、誰・・・!?>

とまどう愛を悟っててか、クローゼはあきれたように愛を見た。

「あきれて物が言えない・・・とはまさにこの事ですわね・・・。己が何のために

生まれ、そして過去の記憶も忘れてのうのうと過ごすなど・・・敵ながら哀れす

ぎて笑うしかありません」

クローゼが肩を揺らして笑う。

愛はただ呆然とするばかりだ・・・。

<なんのために生まれて・・・過去の記憶を忘れてる!?>

愛が動揺しているとクローゼはすっと愛に手を向けた。

「どうしても思い出せないようね・・・。ご挨拶と昔の仕返しもかねて・・・」

クローゼの狂気に、愛がぞくっと身震いした。

体全身が悲鳴を上げているのに・・足が震えて動けない・・・!

「‘セシル”・・・!!」

クローゼが唱えると黒い光が愛に向かって放たれた。

<死ぬ、死ぬ、死ぬ、死ぬ、死ぬ・・・!!!>

愛の目の前までに光が迫って来た時だ。

「‘ケイル”!!!」

どこからかそんな声聞こえたと思った時、愛を囲うように半円形の光が

出来て、黒い光がその光にあたるとすっ・・・と消えた。

愛が声のした方向を見ると、諒がこちらに手を向けながらクローゼを睨みつけ

ている。

「‘セクトピュール”!!」

パアァァン・・・・!!

円形の光が一気にはじけ周りにいたヘドロのようなものにあたった。

ヘドロ達がじゅっと音を立てて砂となる・・・。

「り、諒君・・・」

愛が呆然と諒を見ると、諒はさっと愛の前に立ちクローゼをみた。

「久しぶりだな・・・クローゼ。」

諒が冷たい目でクローゼを見る・・。昼間の優しい笑顔は嘘のようだ。

「あら・・もしかしてラウン?てっきり、あの時に死んだのかと・・・」

クローゼが馬鹿にしたように諒を見た。

愛は呆然と二人を見るしかない・・・。

<さっきの・・・諒君がやったの?こ、この人と知り合い?>


「諒君・・・あなた一体なに者なの・・・!?」










とうとう、クローゼと愛が顔を合わせましたね。

次はいよいよバトルシーン!!

今後の展開に期待してください!!

たくさんのご感想とキャラの質問等、お待ちしております!!!


byざしきのわらし

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