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お化け屋敷捜索

森の中に入っていった フギンとムニンが先導する形で 二人が向かった先は件の洋館のすぐ近くだった フギンが一度立ち止まる ムニンが聖職者の肩で鳴いた


「此処があの子が言ってたお化け屋敷か?」

「みたいだな」


昔は貴族が住んでいたらしいこの屋敷は今は空き家になっていた

手入れされてこそいないものの立派な作りをしている

ただ、所々に傷みが見られるため、そのせいで余計に不気味に見えたりするのだが

とにかく、そんな建物の近くには人影などは見当たらない


フギンは警戒するように辺りを見回している

ムニンはと言えば特に変わった様子もなくいつも通りの様子だ

フギンよりも落ち着いているように見える


フギンの方が若干興奮しているようだ、何か良くない気配を感じてピリついているような気がする

だが、それは気のせいでは無いだろう


「何か良くないものを感じてるみたいだな」


聖職者がフギンの頭を指先で撫でながらそう呟く


「ああ、そうだな」


薬師が肩をすくめた

確かに屋敷の中からは嫌な気配が漂ってきていた



「清々しいほどに呪われてるな、この屋敷」


屋敷に足を踏み入れた聖職者の第一声がそれだった

何かもう、吹っ切れた様な笑みさえ浮かべていたりする


「お前が誤魔化さずに断言するって…此処に住んでた奴ら、いったい何をやらかしてやがったんだよ…」


カビ臭い廊下には埃も積もり放題になっている 床板だって腐りかけているのか歩く度にギシギシ軋む音が聞こえてくる始末だ

まあ、それも仕方ないかもしれない何しろ何年も人の出入りが無かったのだろう


カビの臭いに顔をしかめて薬師は懐から龍の装飾が施された針水晶の嗅ぎ煙草入れを取り出して金の蓋を開け香草の匂いを嗅ぐ


「っあー…胸が悪くなるな」


そして暫く匂いを嗅ぎ軽く目を閉じて深呼吸をする

すると少しだけ気分が良くなったようで、眉間の皺が減っていく


その様子を見ていたフギンが小さく笑うように羽を動かした

それに気づいた薬師は小さく舌打ちをして睨んだ フギンは何も言わずに視線を逸らす


聖職者がくくっ、と喉の奥で笑った


「あまりからかうなよフギン、薬師はご機嫌ナナメみたいだ」


フンッと鼻を鳴らして薬師は歩き出した

聖職者もゆっくりとした足取りで薬師に続く

二人はそのまま真っ直ぐに二階へと上がっていった


階段の手すりは錆び付いていてボロボロだ手摺りを掴む手が痛くなる程に危なげである


二階は一階以上に薄暗くジメっとしている 二階の通路にもやはり誰も居なかった


下の階にも誰も居なかったようだったがどうなっているんだろうか?

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