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ユールスニアへ!③〜喫煙者は辛いぜ!〜

さてと…エル君はタバコ手に入れられるんですかね〜?すぱー

よしよし、今回もエルくんで遊びますかね。すぱー

「エル君ちょ〜っとお話しましょうか?」

「あ、はい」

いや〜エーシェさんは今日も素敵な笑顔をしてくれますねー。でも、その笑顔全然うれしくないんだけど?

「皆集合!!」

一人では耐えらない空気感を察知し、救援を呼ぶことにした。

「どうしてそんなにタバコを欲しがるのかしら?」

ははは!愚問だな!そこにタバコがあるからに決まっているではないか!…あ、はい。すいません。

「そーだよー。僕も詳しくはないけど、別にタバコって吸わなくても生きていけるんだったらそのお金でお肉食べてたほうが幸せだよ」

ヒスイお前はいつもそういうやつだよな!!気がつけば肉ばっかり食って!体に良くないぞ?

「私も必要はないと思うのですが」

なんとカミラお前もか!!

なんだなんだ?ここには喫煙者の敵しか居ないのか!?

「そもそもなんでエル君はうちの国で規制をしているはずのタバコにそんなに詳しいのよ」

あれれ?今日のエーシェさんは察しが悪いんですね…

「あー…えっと、前世で結構吸ってたから…」

「あー…」

全員が諦めたような表情をするのやめなさい!

「そもそも、タバコなんて百害あって一利なしと言われているじゃない」

あら、その言葉こっちの世界にもあったのね…

「それは!非喫煙者の意見だ!」

「医者の意見よ」

「あ、はい…」

やっぱりここには敵しか居ないよ…

「そんなものなのになんでエル君は欲しがるのよ」

タバコが吸いたい理由かぁ…

前世の時は完全に抜け出せなくなってしまっていたという状態だったのは認めよう。それは仕方がない。だってそうなっちゃったんだもの。まんまと○Tさんの思惑にハマってしまったと言えよう。

そういえば、なんで吸い始めたんだっけかなぁ…

ふと蘇る前世の記憶…

「エルくん急に青ざめてどうしたの?」

「あ、うん。ちょっと嫌な思い出が蘇って来ちゃっただけだから…」

うん。こういうのは思い出さないほうがいいよね!

「それで?なんでなのよ」

「それは…なんかかっこいいじゃん?」

僕の言葉で周りのみんなが固まるのがわかった。

「あはは!エルくんやっぱりおもしろ~い!」

「まさかそんな理由で自分の体を傷つけるなんて人間はやはりよくわからない生き物ですね」

人外共がなにか言ってますね。

「エル君…」

「あ、あの〜。エーシェさん?」

あーやっぱりエーシェさん怒ってる?なんかプルプル震えてるし…

「ふっ…ふふふ…まさかそんな理由なんて思ってなかったわ」

あれれ〜?意外と怒ってない?正直に理由を言ってみるものだなぁ。

「なんだか怒ってた私がアホらしくなってきたわよ」

よし、緊急回避成功!!

「まぁ、欲しいとは思ったけど、一回試しに吸ってみてからでいいかなと思ったよ。買ったけどいらないとかもったいないからね」

「私もそうしてくれたほうがいいわね」

よし、会議終了!

「おまたせしました。さっき買うって言っちゃった手前申し訳ないんですけど、一回試しに吸ってみてから決めてもいいですか?」

「ええ、大丈夫ですよ。もしよければ私のをお貸ししますので」

そう言うと、ヤニゾン氏は自分のキセルを渡してくれた。

「僕こういうの吸うの初めてなんですけど、どうやればいいんですか?」

「それでは、まず、ここにある刻んであるタバコの葉をこのくらいの大きさに丸めます。この時大切なのが、固すぎず、緩すぎず適度な硬さにすることです。固すぎると葉全体に火が回らくなってしまうので」

そう言いながらヤニゾン氏は慣れた手付きでくるくると葉を丸めていく。大きさはだいたいパチンコ玉くらいの大きさか。

「次にまとめた葉をここに入れて火をつけます。エルドナス様は火の属性の魔法を使うことはできますか?」

「使えますよ」

「では、それを使っていただいてかまいません。使えない方は家で火を起こすのと同じように火打ち石などで火をつけてくれれば大丈夫なので」

え?ちょっと待って?火の魔法を使えない場合って火打ち石で火をつけるの!?知らんかった!!

くるっと首を回してエーシェをみると、静かに頷く。へ〜ガチなんか…

「火をつけたら一気に吸わずにゆっくりと静かに吸います。3回ほど吸ったら終わりになりますので、灰を捨てます。どうです?簡単でしょう?では、どうぞ」

そうって丸めてくれた葉を入れたキセルを改めて渡してくれる。

ぽっ指の先に火をつけてキセルの先に火を近づける。

「ああ、そうでした。火を付ける際に一つ注意点があります。葉と火は直接つけるのではなく、少し離した状態で吸って火をつけてください」

ふーん。紙のタバコとは違うんだな。

火を近づけて息を吸い込むとキセルの先から煙が上がり始める。

「あ、ついた!なんかくさ〜い」

うるさいぞドラゴン。君の嗅覚のことなぞ知らん!

スーッと吸い込むと煙が口の中に入ってきて…

「ゴホッ!ゲホッゴホッ!!」

おもいっきりむせた。

「おや、大丈夫ですかな?はじめに大きく吸いすぎてしまったようですね。もう少しゆっくり少量を吸い込んだほうがいいですよ」

前世で吸い始めた時もおんなじだったなぁ。タバコの味とかちょっとよくわかんなかったから色んな種類に手を伸ばしたりとかしてたぁ…懐かしい。

この世界に来てから初めて吸ったタバコはそんなにガツンとくる感じではなく、吸いやすい感じはあるなぁ。

「どうでしたかな?お味は」

僕の咳が落ち着いたのを確認してヤニゾン氏が声をかけてくれる。

「そうですね。吸いやすいように感じました。ちょっと肺に入れる時にむせてしまっただけなので味も問題ないかと思いますね。もしよければ1つ…いや、2つほど提案があるのですが」

「提案ですか?何でしょうか」

「まずはじめに、今回かかった規制というのはどういうものですか?」

僕からの質問が予想外だったらしく、ヤニゾン氏は目を丸くする。

「タバコの葉の販売に高い税率がかけられてしまいまして…」

やはり…と僕は悪い顔をしているのを自覚した。

「タバコの葉単体の販売に対して税率がかかっているんですよね。であれば、違う方法で販売すれば問題がなくなるのではないでしょうか?」

「ち、違う方法ですか?でも、どのようにすれば」

「まず、タバコに対しての抵抗感が高い理由が道具の一式を購入しなければならないという点だと思います。であれば、その道具一式を購入しなくてもタバコを吸うことができればいいと思います」

はて?と言う顔をするヤニゾン氏。

「タバコを紙で巻くのです。そうすれば、葉を単体で売っているわけではないので増税対象から外れる可能性があるのではないでしょうか?」

「た、たしかに!それであればタバコの葉を売っているわけではないですし、道具を揃える必要性もないですね!それに、道具を揃えることもないので、最初の一歩を踏み出しやすくなる!」

「その際にはこのキセルに入れるタバコの葉よりも荒く切ることをおすすめします。でなければ、火がすぐに回りきってしまいますから」

「ふむ。そうですね。それも研究してみましょう」

腕を組みながら僕の話を聞くヤニゾン氏。

「今のが1つ目の提案です。もう一つなのですが、味を変えてみるというのはいかがでしょうか?」

「味ですかな?」

これまた目を点にするヤニゾン氏。

「味が悪いとかそういう意味で受け取ってほしいわけではないんですけど、種類が多いほうが試しに吸ってみてから好きなものを選ぶなどもできるようになると思うんです」

「確かにそうですが、どのようにすれば…」

「例えば、風味をつけるんです。ハッカなどと呼ばれるすっとするものがあると思うんですけど、ご存知ですか?」

皆キョトンとする。あれーもしかしなくてもない感じですかねこれ?

「香草はこの近辺で取れるところなどありませんかね?」

「香草ですか…貴族の方々は好みの匂いの香草を炊いているという話は聞いたことがありますが、庶民はそういった文化がないため馴染みがありませんね」

へー貴族ねぇ…

くるっと振り返りエーシェを見る。

「そうなの?」

「え、そうらしいわね。私はあまり好きなものがなかったから普段からそういうことをしていないだけだけど、お姉さまたちは新しい香りのものが売りに出されるとすぐに取り寄せていたわよ」

さすがは王族様ですわ。

「ちなみに、高いの?」

「うーん。私あんまりそういうのに興味がないっていうのもあるけど、料金なんて気にしてないわね」

さすがは王族様…

「ヤニゾンさんはご存知ですか?」

「それほど高いと言った印象はないですね。それをどのようにすればいいのでしょうか」

「香草から香りを抽出するんです」

「抽出ですか?それはどのような…」

「僕もすごく詳しいわけではないんですけど、液体に使いたい成分を取り出す方法です。例えば、お茶も抽出の一つですね。乾燥させたお茶の葉にお湯をかける事によってお茶の葉から香りや渋みなどの成分を取り出していると考えるんです」

この世界は科学が発展していない。魔法という便利な道具があるからだ。そこにあるものをそのまま受け入れているような状態と言っても過言ではないのだ。

「言われてみればそうね。お湯に味や香りがつくのはそういった理由だったのね」

「へー。エルくんものしりだねー」

ヒスイお前はテキトーすぎる。魔法は詳しいんだけどなーこの世界の人達。

「例えば、先程お話した成分であればお酒に含まれる成分で抽出することができるんですけど、エーシェこの世界にあるお酒って一番強いやつってどれくらい?」

「お酒に強さ?なにそれ?お酒はお酒でしょ?」

え、まじかよ…

「エーシェあれだよ。薄めるとたくさん飲めるやつだよ」

「たしかにエドガーさんもぶどう酒の時はいつもより飲む量が少ない状態で潰れるわね」

そもそもあれですかお酒の強さっていう認識がないのか…

「蒸留すら知らないのか…」

「「「じょうりゅう?」」」

やっぱりそうだった…すいませんでしたなんか…

「例えばエドガーさんが一杯で潰れるのがだいたい全体の質量が100だとして5くらい。ぶどう酒は15程度だよ。大体3倍くらい濃いと考えてくれればいい。それで今回の抽出に必要なのがだいたい最初に言ったやつの10倍くらいなんだけど…」

「そんなの作れるの?」

「作れるんだけど、ちょっと今説明を続けるの疲れてきたから、一回吸っていい?」

「エル君思いっきりハマってるじゃない」

「エルくんそういうところだよほんとに」

「そうですわね」

みんなひどいよ〜。すぱー

「お酒には人を酔わせる成分が含まれているんだけど、その成分はね…」

そうして話をしていたら、夕方になってた。

「すか〜」

おいヒスイ寝るな。

「エル君その話いつまで続くの?私半分くらいしか理解できていないんだけど…カミラは?」

「私もそうですわねあまり理解はしていないのですが…その強いお酒には興味がありますわね」

こりゃだめだ…

そして、一方ヤニゾン氏

「っは!意識が飛びかけておりました。すみません」

よし!この国の科学の進歩は諦めるか!!

「エーシェー?この世界には錬金術とか科学の研究をしている人は居ないのか?」

「研究…そうね魔法に比べるとかなり人数は少ないし、人気はないけどしている人はどこかに居るんじゃないかしら?」

つまり居ないと考えるのが妥当か…

「錬金術ですか?それならこの国で研究はしておりますよ」

なに!?

「ホントですかヤニゾンさん!」

「え、ええ。この国の魔法はあなた方の国に比べるとかなり劣っている部分があります。この国では血統魔法と呼ばれる物が主流ですから。使える物が少ないのです。それでその魔法を使えない人はより豊かな生活を求めて研究をしていると聞いています。もしかするとそういった研究をしている者も居るかもですね」

血統魔法?何だそれ?

僕はエーシェの方を向いて目を輝かせて「教えてエーシェ先生!」という眼差しを送ってみた。

「はぁ…エル君ほんとにそういうことに興味なさすぎると思うんだけど…ねぇヒスイ」

「そうだよねー僕らの知らないことはたくさん知ってるのに」

あ、うん。なんかごめんね。

「魔法っていうのはいくつかに分かれるんだけど、その一つが血統魔法よ。私達が使っているのは一般魔法っていう分類よ。あ、エルくんのは異常魔法というのが正解かもしれないわね」

「確かにそうですわね。あれは異常ですね」

「僕もそう思う〜」

敵しか居ない…

「例えばカミラが使っているのは種族魔法って呼ばれるの。あれはそういう分類でいいのよねカミラ」

「そうですわね。私達吸血鬼族が得意としている魔法という程度の認識ですが、皆さんは使うことができないんですよね?」

「そうね。それと同じで血統魔法も他の人に使うことができないものよ。固有魔法とか呼ばれることもあるわ」

へぇ〜そうなんだぁ〜。

こういうのは楽しいなぁ



【ユールスニアへ!③〜喫煙者は辛いぜ!〜】最後まで読んでいただきありがとうございました。

やっぱり喫煙者に厳しい世の中ですよねぇ。ほんとにしんどい。

まぁ、たしかに吸ったない人からしたら害悪なんでしょうけど、ちゃんと場所があればそこで吸うんで頼むから場所増やしてくれよと思ってます。

後半は科学とか魔法の話が中心になってましたけど、次回も魔法の話は続きますね〜。

次回はの副題は…〜血統魔法〜で行きますかね。

また読んでねー。

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