俺の目標!
俺、辻隼人はごく普通の冴えないサラリーマンだったが、ある日不運にもトラックに轢かれて異世界転生を
果たしてしまった。
〜5ヶ月後〜
てとてと、んしょっ、よっと。
(あっ、やった!!立てた!!)
「まあ〜。すごい! もう立てたの!!マーちゃん!」
「う〜、」
俺はマール・デンテ・ファンレインとして転生し、
ファンレイン公爵家の次男として産まれた。
5ヶ月がたった今、やっと1人で立つことができた。
ハイハイ歩きだと、
体が思うように動かず、とても、退屈だった。
前世は、何1つとして成し遂げられた物がなかったが
今度は、何の邪魔も無いので、何か1つは思いっきり
頑張りたい……と思っているところだ。
(まぁ、まだ赤ん坊だしなんもできないっちゃあ
出来ないけど、、、それにしては、暇すぎだろ!)
そんな事を考えていると、ドアの後ろからいかつい男が入ってきた。
(誰だ??)
俺が疑問に思っていると、俺の母こと、ミル・インテ・ファンレインが、嬉しそうにその男に抱きついた。
「お帰りなさい。 パパ♡」
「お〜、今帰ったぞ!」
いかつい男は、どうやら俺の父親らしい。
父は国の魔法師団に務めているらしく、
なかなか家に帰って来れないないんだそうだ。
父は俺に気がつくと、
俺を持ち上げて高い高いをした。
「ほ〜れ、マール、お前のお父ちゃんだぞ!!」
(いい加減下ろして欲しいんだが…)
「ふふ、マーちゃんも喜んでるわ!」
「う〜。」
(喋れないのがもどかしい…)
俺の父が帰ってきて1年が立った。
父は、3ヶ月に1度くらいで帰ってくる。
俺はやっと喋れるようになっていた。
「マール、今日は何をして遊ぶか?」
「うーんと、あっ、まほ〜、まほ〜がみちゃい!」
そう。異世界転生といえばやっぱ魔法だろ!と
思っているのだが、
実はまだ1度も見たことがないのだ。
「いいぞ。見てろよ!
我が魂の名において今ここに風を宿せ!
ウインドカッター!!」
ごおぉぉーぅ!!!
「お〜、すごいっ!!!」
俺は目を輝かせた。そして、、、決めた!!
俺は魔法を極めて、今度こそやり遂げてやる!!
と心に誓った。