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性格以外完璧な美少女が一人の男に恋をしたら  作者: 黒兎
第1章 美少女との出会い
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1話 佐藤くんとの約束

話自体の流れはほぼ一緒ですがすこしいじりました。

佐藤くんと勝負を開始した次の日

ー6月2日ー


私はいつも登校時間がかなり早いほうです。でも佐藤くんはぎりぎりに来るタイプのようですが。彼は偶然?にも横の席であったのでびっくりしました。


「やっと来ましたの。時間ギリギリですよ。」

「うるせぇ。いつものことだ。」

「私朝退屈でしたよ?これから早く来ること。」

「ったく。わかったよ。」


佐藤くんは嫌な顔しながらも渋々承諾した。何か嫌な顔されたの久しぶりね。今までの男は何でもはいはいと言うことを承諾してくれたのだけれど。


(もしかしてだけど「何でも言うことを聞いてくれる」だと私の意志、ただのおままごとでどうしても私の考えしか介入しないのが退屈する原因だったりして。なら、もしかしたら佐藤くんならば……いえ、期待しすぎるのもよくないわ。もう少し様子を見ましょう)


ホームルームが終わり、1限目が始まる。今日の1限目は数学だ。私は数学が得意で、今の範囲で分からないところはない。


「はい、プリントを配りますので今日はこれを解いてください。私は少し用事があるのでしばらく離れます。わからないところは周りに聞くなりして自分でどうにかしてください。」


先生が教室を出て行ったのでプリントを見るが、特に難しい問題はないのでさっさと私は解いて終わる。

そして横の佐藤くんを見ると、教科書を見たりしてかなり悩んでいた。ふと彼が辺りを見渡した時、私の視線に気づいた。

しばらくじーっと私の顔を見てくるので仕方なくそちらへ体を寄せてみる。

佐藤君も察したようでプリントをこちらへ寄せてきた。

「なぁ。早乙女。ここ、教えてくれないか。」

「えぇ、いいですわよ。」

彼が持ってきた問題は微分方程式の応用問題だった。それなりに難しいとは思う。

「えーっとですね、ここはxで微分して」



「ふむふむ、なるほど、そういうことか。早乙女は数学得意なのか?」

「ええ、一番得意ですわ。」

「俺は……ははっ。恥ずかしながら一番の苦手分野でさ。これから教えてくれないか?」

「わかりました。私を頼ってくれて問題ないですわよ」

頼られるのは嫌いじゃない。人に何かを教えるというのは自分自身も理解を深めることができるいい機会だと思う。だから私は聞かれたらちゃんと教える。


うーん、本当に佐藤くんは数学が大の苦手のようですわね。まぁでも私が一番教えられるところで都合がいいです。


「サンキューな。あ、そうそう。」


佐藤君がふと思いついたように話す。何でしょう。


「昼飯一緒に食べないか?付き合ってるんだし、さ。」

「一応、ですよ?本当に付き合ってるわけじゃないのですから勘違いしないように。でははお昼は貴方についていきますよ。」

「おう」

そっとガッツポーズをしたみたいですけど、こちらからはっきり見えているのですが。まぁ喜ばれているみたいなのでそっとしておきましょう。

2限目は古典、私たちの古典の先生は担任の北条沙織ほうじょうさおり先生で相変わらず面白い話をしてくれる。例えば、


「この物語に出てくるモテモテな女の子は私に似てますね~先生の若いころを思い出すわ~。」


この言葉をきいてクラスメイトの男子が面白がって先生に、


「先生、先生の若い頃ってモテたんですか?」

と聞くと、先生は、

「ええそれはそれは男子から毎日のように告白されて」

「それどこの早乙女さんですか?」

と突っ込みが入る。なぜそこで私が出てくるのか少し聞きたいところですね?

他には、

「昔の人は若い子が大好きだといいますけど、私は50歳くらいの男が10代の子が大好き~って今の時代で言うとただのロリコンだと思います。」

「いや、それどこの大輔だよ。」


井口大輔いぐちだいすけこのクラスで唯一私に興味を一切持たない男子。彼曰く、彼は自分より最低でも5歳以上年下じゃないとどんなに美人でも興味ないといわれました。ちなみにさっきの突っ込みは佐藤くんだった。井口くんとは仲がいいのかな。そういえばよく一緒にいるのを見かけるのだけど。名前、憶えておきましょうか。


昼休み

約束通りに私は佐藤くんについていく。すると彼は屋上に向かった。


「まぁ、やっぱここだろ。屋上は一番落ち着くし。」

「そうですわね、食堂は混んでますし。」


2人で座り、各々のお弁当を広げる。私のお弁当を見て、佐藤君はじっと私を見つめて、


「早乙女、料理できるのか?」


ここでもちろんですわと言いたいのですが・・・残念ながらできません。これは家のメイドに作ってもらったものです。


「いえ、これはメイドに作ってもらったものですわ。」

「あー、そういえば早乙女はこの学園でも抜けた金持ちだったなぁ。うーん、よかったらさ、明日俺に手作りのお弁当を作ってきてくれないか?」

「え、私料理できませんよ?」

「それでもさ。手料理食べてみたいし。」

あまり自信がないのですけど……まぁ、いいでしょう。渋々私はうなずく。それをみて、

「おぉ、期待してるぞ!」

明らかにテンションが上がった佐藤君。お弁当でここまで喜ぶ人も珍しいと思うのですが。

手作りお弁当を持ってくる約束をして今日のお昼は終了した。


放課後

特に昼以降は話すような内容の授業はなかった。ただいつもの退屈な授業が進んだだけ。一つあるとすれば佐藤くんが授業中寝てた時にふと思いついて耳に息を吹きかけたら飛び起きて立ち上がってしまって皆に笑われたくらい……です。え?別に佐藤君で遊んだわけじゃないですよ?ただ起こしてあげただけですよ?


「ったく。いきなり息吹きかけるなよ。飛び上がって大恥かいたじゃないか。」

「え、寝てたみたいなので起こしてあげようかと。」

「はぁ、まぁいいか。すこし気持ちよかったし。」

「なっ、この変態!」

「彼女の息吹きかけで喜ばない男なんていねぇだろうに。」


そういうものなの?まあいいわ。とりあえず、私ここから道が違うし……


「あ、私真っ直ぐだから。え……?」


佐藤くんも向きを変え私のほうについてくる。


「家に遊びに行きたいんだが、ダメか?」

「いいですけど。特に拒む理由ないですし。」

「やった。夢だったんだ、女の子の家に遊びに行くこと。」

そういえば今まで誰も家に招待したことないですわね。楽しそうだし招待してみましょうか。



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