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上田さんは喋らない!  作者: エノハツ
3/14

川咲さんは、喋らない。

「こ、()()()って……な、なんだ?」


(心の声は、心の声だよ!)

美玖は、焦るように言った。

「心の声?そんなもの聞こえるわけないだろ。」

なんだこいつ。

さっきから、普通に話してるはずだ。

いきなり、心の声とか……意味が……わから……な…。

待て。

江藤さんは今まで口を動かしていたか?

いや、動かしていない……。

(君、独り言多すぎ。あと、君が考えてる通り私一言も喋ってないよ。)

「心の声が聞こえるって……考えてることが聞こえんのか?」

(そう)

美玖は当たり前のような顔をした。


「そんな人いるんだ……。」

渚月は、あまり反応せずに上を見上げていった。



(君、バカなの?それとも感情を表に出さないの?)

美玖は、不思議そうにこちらを向いて言った。

「いや、感情を出さないんじゃなくて出せないんだ。てか、バカは悪口だ。直接相手に問いかける言葉じゃない。」

渚月は美玖の質問に対して丁寧に答えた。


(う、うるさい…。それより、心の声を聞いたことないの?)

「しつこいなぁ…ないよ。」

(なのに私の声は聞こえるの?)

美玖は、首を傾げて聞いてきた。

「だな。」

(よし、ついてきて。)

そう言って、美玖は俺の手を引っ張った。


「ちょ!ちょっと!」

渚月はそう言ってその手を振り払った。

(なんで拒むの?)

美玖は首を傾げた

「いや、何処へ行くつもりなんだ?そして、何をするんだ?」

(この異常事態を解決しなきゃいけないと思う。)

と、思うって。

(明日も学校が…。)

と思い時計を見ると、8時を過ぎようとしていた。

(学校なんて私、大っ嫌い!!!!!)


あ、そうだった聞こえるんだったな。心の声…。


「いや、お前の好き嫌いは聞いてねーよ。」

(第一に!学校なんか行ってなんの役に立つの?)

「社会に出た時役に立つだろ…。」

(……い…いいから、ついてきて!)

(ほかにいいわけ思いつかないのし、予定もすることもないからついて行こうかな。異常事態なのは確かだから。)

(聞こえてるから)


(…あ……はい。)





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