私も──
そんなわけで俺、白茅明日春は1ヶ月の参加を条件で彼女ができるという提案に乗り、見事部活復帰となったわけだが...今倒れてます...はぁい...
「ふふ、疲労が見え見えでっすね!明日春くん!(ゼェゼェ)」
「あれ、いつからいたんだお前?」
「ムッキムキ〜〜!!」
この知能も行動も猿で今練習でバテバテで死にかけてるのは、美島優理である。
てか、こいつも中学生時代から卓球部員だよ!一応ね!
「で、で、どうなんだい?んー?これこれー!」
と、そう言いながら小指を見せつけてくる。なに、折ってほしいの?
「これぐらいの練習で死にかけの魚になっているのですか?なるほど、見た目だけでなく行動まで魚を似せるとは...なかなかの醜さですね。白茅さん。」
「辛辣ぅぅうう!!!」
口ではこんな辛辣でもなぜか冷たいボトルを俺に渡してくれる性格が悪いのか良いのかわからない。1ヶ月後彼女になる予定(?)の咲穂子柊利だ。
「むぅ〜??あなたが噂のあれですか!?あれなのでっすか!?」
美島はひと昔の前のヤンキーみたいな態度で咲穂子に絡む。
「...(美島を見ながら)そういえば白茅さん、さっき顧問が呼んでいましたよ。職員室へ行ったほうがいいと思います。」
「おっ、了解。慈本寺先輩にちょっと抜けるって言っといてくれ。」
「承知です。」
「ちょ、このっ無視するなでっす!!」
あいつらってまだ認識なかったんだな。うん、相性悪いかもな...
〜明日春が職員室に向かってる間の小体育館にて〜
「いいでっすか!詐欺欲死柊利!明日春くんは絶対渡しませんよ!!」
※美島は嫌いな人には悪い名前を付ける
「なぜなら...私は明日春くんのことがLO──」
「ほいじゃあ、練習再開するぞぉー!!」
「決めさせてくださいよアキレウス(慈本寺)ー!!!!!!」
「そうですか...私も──」
彼女の発言は美島の声のせいで誰も聞いていなかった。