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今日って部活ありますか?  作者: 松風 輝
7/13

どっちが好きですか?


「えー、現在4月15日、時刻は15:12、場所は小体育館の前、どうぞー!」


「何を言っているのかわかりませんが、さっさと覚悟を決めて中に入りましょう、白茅さん。」


「お、おう...」


現在は15:12...っていうのは言ったな。要するに、俺と咲穂子は小体育館の前──卓球部の活動場所の前にいる。


「白茅さん、まさか怖気付いたわけではないですよね?...よね?」


「別に怖気付いてるわけじゃねーし?あとその口調はやめておいたほうがいいよね!」


よし、ここは覚悟を決めて目の前にあるドアを開けるしかない!だってこれを乗り切ったら彼女が──


「おーっす!!!ちーがぁやぁー!!」


「オオッふ!」


背後からの野太い声のせいで、おもいッきり自分の顔をドアに突っ込んでしまった。イッテェ...


「こんにちは、”慈本寺”先輩。」


「ういーっす、今日も美形だねぇ、柊利ちゃん!」


「先輩のその筋肉の奇形には勝てませんよ。」


「そうかぁ?」


俺の目の前でマッスルポーズをキメ始めた。この

ムキムキな男は慈本寺武臣(しほんじたけおみ)、こんな脳筋だが我が卓球部の部長である。


「ちょ、ここでマッスルフルコースはきついですよ!慈本寺先輩イ!」


「なんだぁ、白茅!全然部活こなくて俺のフルコースを全てみていないくせに何を言うかー!!」


「うぅ〜〜!ずみませんがら飛びつき十字固めはやめでぇぇ〜〜!」


「まあ、白茅が自ら部活に来るだけでも頑張ったところだな!さっさと小体育館入るぞ!ちがやぁ、柊利ちゃん!」


こんなゴリラでも人情があるところが、言葉には出さないが俺は尊敬している。


まあ、中学生時代からの付き合いというのもあるがな。


「白茅さん」


「ん?どうした改まって」


咲穂子は澄んだ綺麗な瞳でこっちを見てくる。



「”あなたは部活も...私もすきですか?”」


「〜〜ッッ!?」


え、これは君が好きだよ♡とか言うのか!?口説くのか!?口説いちゃうんか!?


「え、これってど、どういう──」


「.....覚えてないんですね。」


「なにを──」


「さぁ、戻りましょう。私たちの部活へ」


咲穂子は俺の手を強引に引っ張り俺達は小体育館へ入っていった。


結局、それ以降は何も答えてくれず、さっきの発言は謎に包まれてしまった。


まあ、いっかな。



美島の自己紹介は次回に遅らせていただきます...

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