命の花
海のように
ときには静かに
ときには荒々しく
雲のように
ときには大きく
ときには渦巻き
時は過ぎた
その芽は育ち
葉をつけ
やがて花を咲かせた
花はやがて散るだろう
けれど あなたは消えたりはしない
わたしが生きる限り
彼らが生きる限り
寂しいのは あなたが見えないから
あなたがもう 頬を撫でてくれないから
時は誰にも平等に
静かに
荒々しく
やがて花は散る
その後だって わたしはあなたを抱き続けるだろう
わたしの波が寄せて返す限り
アンブロシアーナ作『波間歌集より「命の花」』