うちの母ちゃん 仕送りがきた!の巻
こんにちは!tanitaniです!
連載の息抜きがてら短編を執筆してみました。
では、どうぞ。
俺は大学に進学した。
初めての一人暮らし。
希望と不安を胸に、新生活をスタートさせた。
ある日、実家の母ちゃんから仕送りがきた。
天然ボケなところがあるものの、優しくていい母である。
俺は段ボールのガムテープをはがしながら、少し涙ぐんでいた。
ピロロロローン ピロロロローン ピロロロローン
その時、俺のスマホが電子音を奏でた。
俺はスマホをポケットから取り出す。
「あ、母ちゃんからだ―――あーもしもし?」
「勇くん?仕送りしてみたんだけど届いた?」
「うん。今から開けるとこ」
「そうかい。じゃあ、説明するから上から出していきなさい」
「ほーい」
俺は返事しながら段ボールを開けた。
正直、説明されなくてもいいのだが、母ちゃんの善意をふいにするのははばかられた。
「開けたよ」
「分かった。じゃあ説明するから、1番上のものを取り出しなさい」
俺は段ボールの中に手を突っ込み、1番上のものを手につかむ。
「最近、インフルエンザが流行ってるからね。それで予防しなさい」
インフルエンザか・・・最近あんまり流行ってないけど・・・
まあ、予防するに越したことはないか。
俺は1番上のものを取り出した。
『ガスマスク』
「何から身を守るんだよっ!」
「学校行く時は付けていきなさい」
「そうだね。学校に毒ガスでも散布されたら付けて行くことにするよ」
「ちゃんと栄養取ってる?これ、食べてエネルギーを取りなさい」
お。次は食糧ですか!これは助かります。
金欠気味になっていたので、とても助かります。
それに、エネルギーを取れとか言ってるくらいだから、何か甘いものだろうか。
俺は2番目のものを取り出した。
『ところてん』
「カロリーほぼ0じゃねーかっ!」
「これを食べて、カロリーを摂取するのよ」
「そうだね。この量だと2キロカロリーほど摂取できるかな」
「最後のものは絶対に使うわよ。大事にしなさい」
絶対に使う物?なんだろう?
『目覚まし時計』
おぉ!確かにこれは使えます!
今、家には目覚まし時計がなく、買いに行かないといけないと思っていたところです。
他のものが微妙だっただけに、異常に感動します・・・!
「ありがとう!母ちゃん!」
「いいえ。どういたしまして。じゃあ、これからもがんばるのよ」
「うん。がんばるよ!」
俺は電話を切り、スマホをポケットに直した。
俺はふと段ボールの中を覗いた。
「あれ?まだ何か入ってるじゃん」
段ボールの中にはあるものが入っていた。
『目覚まし時計 × 10』
「こんなにいるかーーー!!!」
母ちゃん・・・ある意味最恐です。
ありがとうございました!
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続編の可能性があるかもです・・・